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Amazonの価格自動設定のメリット・デメリット|導入方法と注意点

Amazonの価格自動設定のメリット・デメリット|導入方法と注意点
吉原
この記事の監修者

吉原 香奈
Amazon専任コンサルタント

大学卒業後、大手インターネット広告代理店に入社し、デジタル広告運用の最前線で実務経験を積み、データドリブンな戦略立案と分析スキルを習得。その後、しるし株式会社に入社し、Amazon事業部にて化粧品・ヘアケア・食品・家電・医療用品など幅広いカテゴリのブランドのECモール運用を担当。2025年よりAmazonチームのマネージャーとして、戦略設計から施策の立案・実行までをリードし、ブランド価値の最大化にコミット。

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監修者

吉原 香奈
Amazon専任コンサルタント

大学卒業後、大手インターネット広告代理店を経て、しるし株式会社のAmazonチームのマネージャーに就任

「競合の価格チェックに、もう時間をかけたくない…」 「もっと効率的にカートボックスを獲得したい…」

そんな悩みを解決するのが、競合価格のチェックや価格を自動調整してくれるAmazonの「価格自動設定」機能です。

ただし、便利な一方で、設定を誤ると利益を削るだけの値下げ合戦になりかねません。

この記事では、価格自動設定のメリット・デメリットや導入方法、そして利益を守りながら売上を伸ばすための活用のポイントを解説します。

価格自動設定をうまく使えば、カートボックスを取れるチャンスを増やすことができます。
ただし、その仕組みや他の要素を理解していないと、思うような成果につながらないことも。

そんなときに役立つのが、カート獲得の条件や関連施策をまとめた無料資料です。
カートを取るための正しい考え方を押さえて、売上アップにつなげましょう。
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目次

Amazonの価格自動設定で設定できる6つのルール

価格自動設定のルールは、販売価格と法人割引という2つに分けられます

販売価格に対する設定は、以下の4パターンです。

  • 競争力があるおすすめ出品
  • 競争力のある最低価格
  • 他社サイトの価格
  • 販売目標点数に基づく価格

また、法人割引は、2つのパターンに分かれています。

  • 法人向け競争力のあるおすすめ出品
  • 販売価格に対して法人割引率を設定

それぞれのルールを詳しく解説します。

競争力があるおすすめ出品

「競争力があるおすすめ出品」では、販売価格を以下の3ついずれかを設定できます。

  • おすすめ出品価格より低い
  • おすすめ商品の価格と一致
  • おすすめ商品価格を上回る

同じ商品を複数の出品者が出品している場合に役立つ設定です。おすすめ商品として掲載されているものが品切れまたは価格変動した際に、自身が出品しているものがおすすめ商品として紹介されるように価格を自動設定できます

なお、ある条件下(たとえば、出品が “おすすめ商品” として選ばれたとき、または価格変動が限定的な条件を満たしたときなど)、価格自動設定による追従が一時的に停止されます。

競争力のある最低価格

「競争力のある最低価格」で設定できるのは、以下の3つです。

  • 最低価格以下
  • 最低価格と一致
  • 最低価格を上回る価格

自身が最低価格で販売している場合、その次に低い価格と比較して価格の自動設定を行います

他社サイトの価格

Amazon以外のECサイトで販売されている同一商品の価格と比較して、一致もしくはそれ以下の金額に価格を自動設定できます

自社出荷の場合、出品者の価格と配送料の合計金額が他社の価格を上回っていると、「おすすめ商品」として紹介されない恐れがあります。

販売点数の目標に基づく価格

販売点数が、目標とする売上に満たない場合、販売点数を伸ばせるよう、自動で価格を下げられます。

価格を見直すタイミングは1日に1回、7日に1回など、任意に設定できます

余剰在庫の清算や需要に合わせた価格設定が可能です。

法人向け競争力のあるおすすめ出品

Amazonビジネスへの出品者は、法人・個人事業主の購入希望者を対象に販売価格に対する割引率を設定できます

割引率は、商品1点ごとに指定するか、数量割引から選ぶことが可能です。

販売価格を変更した場合も自動で法人割引率が適用されるため、法人価格や数量割引価格の再設定を個別に行う手間がかかりません。

販売価格に対して法人割引率を設定

法人向けの競争力のあるおすすめ出品ルールで設定できる数量割引は、最大5つのしきい値を追加可能です。

5点・10点・15点など、購入数に対し、それぞれ割引率のルールを設定できます。

個人向けの設定ルールと同じように、おすすめ商品に選ばれると価格の自動設定は停止します。

参照元:価格の自動設定について|Amazonセラーセントラルヘルプ

価格自動設定の仕組みを理解しても、カートを取るためにはそれだけでは不十分です。
カート獲得には、価格だけでなく、在庫や出荷体制、出品者評価などの要素も影響します。

こうした条件を踏まえた具体的な対策をまとめた資料をご用意しています。
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Amazonの価格自動設定を導入する方法

Amazonで価格自動設定を導入するには、価格自動設定のルールを決定し、その後ルールを適用する商品を選ぶという順で行います。

2つのステップで価格自動設定を導入していきましょう。

  • 価格設定ルールを作成する
  • SKUを選択して設定する

価格設定ルールを作成する

まずは、価格設定ルールを作成します。

セラーセントラル内の「価格」の項目から、「Automate Pricing」をクリックします。

遷移先の画面右上「カスタム価格設定ルールを作成」を選択すると、価格ルールの新規作成ページが立ち上がります。

ルールタイプのプルダウンから、適用したいルールを選択しましょう。ただし、すべての SKU が対象となるわけではなく、カテゴリ制限や特定商品の例外設定がある場合もありますので、事前に確認してください。

ルールに名前を付け、画面下「マーケットプレイスの選択に進む」をクリックします。

マーケットプレイスの選択画面では、日本のAmazonのみで販売を行っている場合は「Amazon.co.jp」にチェックを入れ、「保存して価格設定ルールの選択を続ける」をクリックしてください。

ルールの詳細を設定をできたら、「このルールをAmazon.co.jpに保存する」ボタンをクリックして完了です。

SKUを選択して設定する

続いて、作成したルールに商品を割り当てます。

価格の自動設定画面の「価格設定のルールセット」内に作成したルールがあり、その右側にある「SKUを編集」をクリックします。

商品を選択できるページが表示されるので、作成したルールに合わせて価格の自動化を行いたい商品を一覧左のチェックボックスから選択し、リストの上にある「一括処理」から、適用させるルールを設定しましょう。

最後に、それぞれの商品価格に対して、上限と下限を設定して完了です。

参照元:価格の自動設定について|Amazonセラーセントラルヘルプ

導入手順の中で不明点やつまずくことがあれば、しるしの無料相談をご利用ください。
ちょっとした疑問でもプロが丁寧にサポートしますので、安心して導入を進められます。
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Amazonの価格自動設定の2つのメリット

Amazonの価格自動設定では、以下のようなメリットを期待できます。

  • カートボックス獲得率が上がり売上アップを期待できる
  • 価格調整に時間と労力がかからなくなる

カートボックス獲得率が上がり売上アップを期待できる

カートボックスとは、商品詳細ページにある「カートに入れる」「今すぐ買う」といったユーザーの購入をサポートする機能です。Amazon上では「おすすめ商品」と呼ばれています。

カートボックスを獲得すると、消費者がすぐに商品をカートに入れたり、購入したりできるため、売上への影響が大きくなります

カートボックス獲得の条件は複数ありますが、「競争力のある価格」も重要視されているため、価格自動設定は適正価格の設定に効果を発揮します。

通常は価格設定管理ページやダッシュボードなどを確認しながら価格を設定しなければいけませんが、価格自動設定を使えば、「競争力のある価格」を即座に設定できるのがメリットです

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価格調整に時間と労力がかからなくなる

競合セラーの価格変動は激しく、手動で対応するには毎日何度も市場をチェックし、価格を更新し続ける必要があります。取り扱い商品が増えるほど、この作業は膨大で単調なものとなり、多くの時間と労力を奪います。

価格自動設定を導入すれば、一度ルールを設定するだけで、あとはシステムがすべて自動で実行してくれます。

価格改定という日々の作業から解放され、空いた時間を新商品のリサーチ、広告戦略の立案、顧客対応の質の向上など、より付加価値の高いビジネスを成長させるためのコア業務に集中させることができるようになります。

価格自動設定以外にも、売上を拡大する方法は複数存在します。
「価格を自動化しても思うように売上が伸びない」「次にどんな施策を取ればよいのかわからない」――そんな不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

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Amazonの価格自動設定のデメリット4つ

一方で、価格自動設定には、次のようなデメリットもあります。

  • SKUが多いと設定に時間がかかる
  • 適切なルールを設定するためには知識が必要になる
  • 利益が少なくなる恐れがある
  • 付与されているポイントを踏まえた価格設定はできない

SKUが多いと設定に時間がかかる

自社で取り扱っている商材が多い場合、価格自動設定を反映させるために時間がかかります。

商品一つひとつに上限額・下限額の設定が必要なので、ルール策定後の設定や確認に時間を取られるのがデメリットです。

まとめて設定するのは手間がかかるため、これからAmazonを運用する方は出品時の作業に価格実働設定のルール設定・適用を組み込むと良いでしょう。

適切なルールを設定するためには知識が必要になる

想定している価格自動設定を適切に行うのには、ある程度の知識が必要です。

ルール設定・適用に問題があると、想定以上の割引で赤字が出たり、競合商品に対して価格での優位性を出せなかったりするなど、価格自動設定のメリットを発揮できません

ルールを一つひとつ理解した上で、商品に合ったルールを適用しましょう。

利益が少なくなる恐れがある

価格自動設定機能を使うと、基本的に競合商品よりも価格を下げていくことになります。

しかし、競合商品も同様に価格自動設定を利用していると、値下げ競争が起きるリスクに注意が必要です。

最終的にどちらかが設定した下限金額に到達した時点で値下げ自体は止まりますが、これによって自社の利幅は大きく削られてしまいます。

利益率を高めたい商品での価格自動設定は、慎重に行う必要があるでしょう。

付与されているポイントを踏まえた価格設定はできない

Amazonの管理画面から価格の自動追従をする場合、付与されているポイント分も踏まえた価格の追従はできません。追っているものは「価格」のみであるため、ポイント分も踏まえた詳細の設定をしたい場合は、外部ツールを使用する必要があります

価格自動設定は便利ですが、導入判断を誤ると利益を削るリスクもあります。
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Amazonの価格自動設定を効果的に活用する2つのポイント

価格自動設定は、次のような使い方をすることで、より効果的に活用できます。

  • カートボックスを獲得したい商品に適用する
  • グループごとにルールを統一する

カートボックスを獲得したい商品に適用する

自社で取り扱っているすべての商品を一律で価格自動設定の対象にするのではなく、カートボックスを獲得し、売行きを改善したい商品を中心に、価格自動設定を行いましょう。

Amazonでは、競合出品者に比べて価格に乖離があると、「競争力のある価格」ではないと見なされ、カートボックスの獲得率が低くなる恐れがあります。

カートボックスは売上への影響が大きいため、まだ獲得できていない商品に価格自動設定を適用するのがおすすめです。

グループごとにルールを統一する

商品をいくつかのグループに区別し、グループに対して価格自動設定を適用することで、価格管理が簡単になり、全体の利益率を改善しやすくなります

特におすすめなのが、「在庫処分をしたいもの」といったグループです。

在庫処分品は、多少赤字になったとしても売りたい商品であり、いくらであっても売ることが当面の目的となります。できるだけ安値で売れるルールを設定すれば、通常価格よりも売れやすくなるでしょう。

こうした設定・ルールをマニュアル化すると判断にブレが生じにくくなり、社内の誰でも簡単に価格設定に対応できるようになる点もメリットです。

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Amazonの価格自動設定を解除する方法

Amazonの価格自動設定を解除したい場合は、Amazonセラーセントラルの価格の自動設定ページに進みましょう。

アクションボタンから、各ルールの設定を変更できるため、解除したいルールを選択して設定を変更します。

SKUのルールについては、該当するSKUのアクションボタンをクリック、価格の自動設定を停止することで、価格自動設定の解除が可能です。

価格自動設定をやめて個別に価格を入力したいとき、一度価格自動設定を解除してルールを見直したいときなどに、解除機能を利用してみましょう。

参照元:
価格設定ルールの保留、再開、削除|Amazonセラーセントラルヘルプ
価格設定ルールによるSKUの価格の自動設定を停止する|Amazonセラーセントラルヘルプ

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Amazon価格自動設定の効率的な活用なら運用代行・コンサルティングの利用がおすすめ

Amazonの価格自動設定ツールは、カート獲得率を高める上で非常に便利な機能です。しかし、単純にルールを設定するだけでは、意図しない値下げ競争に陥り、利益率を損なってしまうリスクも少なくありません。

「最適なルールの作り方が分からない」「ツールを導入したが、期待したほど成果が出ていない」といった悩みを抱える出品者様も多いのではないでしょうか。

このツールを真に効果的な武器とするには、自社の利益構造や競合の動向を深く理解した上での戦略的なルール設計と、定期的な効果測定・見直しが必要です。

そこで頼りになるのが、Amazon運用のプロである運用代行・コンサルティング会社です。専門家がデータに基づき、利益を確保しながらカート獲得率を最大化する最適なルールを設計・運用します。

しるし株式会社では、価格自動設定ツールの効果的な活用はもちろん、店舗全体の利益を最大化するための最適な解決策を提案・実行してきた豊富な実績があります。

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Amazonの価格自動設定で利益最大化を目指そう

Amazonの価格自動設定は、競合する出品者が設定した価格をもとに、自社出品の価格を自動で変更する仕組みです。

価格設定のパターンは6種類あり、競合商品や他社サイトの価格などをターゲットに価格を調整するルールを定められます。

価格設定の手間を抑えつつ、競争力のある価格によって売上アップや集客などへの効果を期待できる便利な機能です。

売行きを高めたい商品に適用したり、グループに対して一括で価格設定を管理したりするなど、さまざまな活用方法があります。

価格自動設定を正しく理解し、Amazonでの利益最大化を目指しましょう。

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吉原
この記事の監修者

吉原 香奈
Amazon専任コンサルタント

大学卒業後、大手インターネット広告代理店に入社し、デジタル広告運用の最前線で実務経験を積み、データドリブンな戦略立案と分析スキルを習得。その後、しるし株式会社に入社し、Amazon事業部にて化粧品・ヘアケア・食品・家電・医療用品など幅広いカテゴリのブランドのECモール運用を担当。2025年よりAmazonチームのマネージャーとして、戦略設計から施策の立案・実行までをリードし、ブランド価値の最大化にコミット。

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監修者

吉原 香奈
Amazon専任コンサルタント

大学卒業後、大手インターネット広告代理店を経て、しるし株式会社のAmazonチームのマネージャーに就任

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