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Amazonブランド登録の申請方法|11のメリットも詳しく解説

Amazonブランド登録(Amazonブランドレジストリ)の申請方法|11のメリットも詳しく解説

Amazonブランド登録(Amazonブランドレジストリ)には、転売・相乗り出品の対策や販売データの詳細分析など、自社の販売機会の最大化に役立つメリットがあります。この記事では、Amazonのブランド登録の申請方法とメリット・デメリット、知っておきたいQ&Aをご紹介します。

Amazonの売上アップや広告運用、転売対策などに悩んでいる方には、運用代行やコンサルティングの活用がおすすめです。ノウハウやリソースが不足していても、ECのプロによる代行やコンサルで、売上拡大を目指しやすくなります。

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目次

Amazonブランド登録(Amazon brand registry)とは?

Amazonブランド登録(Amazon brand registry)とは、自社の知的財産の保護や商品情報の管理を行うための出品者向けの制度です。

正式名称は「Amazon Brand Registry」と呼ばれ、特許庁の商標登録が完了している、あるいは申請中となっている方が申請できます。

商標の登録ステータスは、特許情報プラットフォームJ-PlatPatで検索することが可能です。以下の表を参考に登録済みまたは申請中のステータスになっているのかを確認するようにしましょう。

J-PlatPatでのステータス申請で選択するステータス
存続-登録-継続存続-登録-異議申立のための公告存続-登録-異議申立中存続-登録-取消/無効審判中登録済み
係属-出願-審査待ち係属-出願-審査中係属-出願-拒絶査定不服審判中係属-出願-異議申立のための公告係属-出願-異議申立中係属-出願-審査待ち(方式未完)申請中

前提として、Amazonへのブランド登録は義務ではありません。

しかしブランド登録を行うと、相乗り出品を対処して自社のブランドを保護できるなど、多くのメリットを得られます。

メリットのなかには、ブランド登録済みの出品者のみに提供される便利ツールなどもあり、登録後は競合よりも一歩進んだ販売施策を実現可能です。

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Amazonブランド登録(Amazon brand registry)のメリット

まずは、Amazonのブランド登録で得られる11のメリットを解説します。

  • 不正な転売への対策が可能になる
  • 相乗り出品に対してブランドを保護できる
  • 商品ページ(カタログ)の編集権限が他セラーに比べて優位になる
  • ストアページを作成できる
  • Amazonの機能を用いてABテストが実施できる
  • スポンサーブランド広告を出稿できる
  • スポンサーディスプレイ広告を出稿できる
  • Amazon Vine 先取りプログラムを活用してレビューを獲得できる
  • Amazonブランド分析を利用できる
  • JANコード免除申請ができる
  • 「Brand Registryチーム」のサポートを受けられる

不正な転売への対策が可能になる

Amazonブランド登録(Amazon brand registry)が完了すると、専用の権利侵害申告用フォームが解放され、不正な出品者に対して知的財産権の侵害を主張しやすくなります。

正確には、知的財産権と転売は無関係ですがケースによっては同フォームからの申告が可能です。

転売行為の放置は自社の販売機会を奪うだけでなく、ブランドイメージの毀損にも繋がる場合がございます。転売商品に欠陥があると、顧客からは自社が不良品を提供したように見えてしまうためです。

転売行為の危険性や対策については、以下の記事もあわせてご確認ください。

相乗り出品に対してブランドを保護できる

Amazonブランド登録(Amazon brand registry)後は、「相乗り出品」に対処しやすくなります。

相乗り出品とは、すでにAmazonへ登録されている商品ページに第三者が出品することです。行為自体は違反ではありませんが、自社の商標権を侵害している場合はAmazonへの申告により対応できます

Amazonへの申告は、権利侵害申告用フォームからできます。

また悪質な出品は、ブランド登録時の情報を用いてAmazon側が自動的に保護(プロテクション)してくれる場合もあります。

相乗り出品の問題点と対応方法については、以下の記事もご活用ください。

商品ページ(カタログ)の編集優先権が付与される

同じく相乗り出品の対処で役立つのが、商品ページ(カタログ)の編集権限の付与です。Amazonブランド登録(Amazon brand registry)が完了した後は、商品ページを編集した際に優先的に反映されるようになります。

相乗り出品者が商品ページの内容を勝手に変更し、顧客に正しい内容が伝わらないといったトラブルを防ぐことが可能です。

なお、Amazonの商品ページ(カタログ)の具体的な作り方や売れるためのポイントは、以下の記事で解説しています。

ストアページを作成できる

Amazonストアと呼ばれる専用のストアページを作成できるようになるのも、Amazonブランド登録(Amazon brand registry)のメリットです。

Amazonストアとは、自社の製品やサービスを紹介できるカスタムページのことです。通常の商品ページよりも自由度が高く、画像や動画を用いて製品の魅力を伝えられます

また、「(前略)amazon.co.jp/ブランド名」のような専用のブランドURLが付与されるのもAmazonストアの特徴です。

Amazonのスポンサーブランド広告だけでなく、SNSなどの外部集客時にブランドURLを活用すれば、Amazon内の自社の販売ページに顧客を直接誘導できます。

Amazonストアの作成方法や活用事例は、以下の記事もあわせてご確認ください。

スポンサーブランド広告を出稿できる

Amazonブランド登録(Amazon brand registry)が完了した出品者は、スポンサーブランド広告を利用できます。

スポンサーブランド広告とは、Amazonの検索結果画面の上部や商品詳細ページに表示される内部広告です。スポンサーブランド広告のリンク先には任意の商品ページやストアページURLを設定できます。

Amazonのスポンサーブランド広告の詳細については、以下の記事も参考にしてみてください。

スポンサーディスプレイ広告を出稿できる

スポンサーブランド広告と同様に、Amazonブランド登録(Amazon brand registry)後に出稿できるようになるのが、スポンサーディスプレイ広告です。

スポンサーディスプレイ広告とは、Amazonの内外を問わず多様な場所に表示される広告です。トップページ・検索結果画面・商品ページに商品画像や価格、商品名を表示できます

スポンサーディスプレイ広告の魅力は、商品がセール中であることを一目で伝えられる点にあり、割引施策の効果を高めることが可能です。

Amazonスポンサーディスプレイ広告に関しては、以下の記事もあわせてご確認ください。

Amazon Vine 先取りプログラムを活用してレビューを獲得できる

Amazonブランド登録(Amazon brand registry)は、出品商品へのレビュー獲得にも役立ちます。AmazonVine先取りプログラムを利用できるようになるためです。

当プログラムは、Amazonが選別・招待した信頼性の高いレビュアーに対して、商品を先行提供できるシステムです。

  • 商品の無償提供や手数料が発生する
  • 必ずレビューがもらえるとは限らない
  • 悪いレビューが付く可能性もある

上記のような注意点こそありますが、カタログページに商品特徴をしっかりと記載し、積極的に活用したいプログラムです。詳細は、以下の記事で解説しています。

Amazonブランド分析を利用できる

Amazonブランド分析とは、Amazonブランド登録(Amazon brand registry)の完了者のみが利用できる情報分析ツールです。

自社商品が上位に表示されているAmazon内の検索用語やコンバージョン率、リピート購入に関するデータ(例:商品名・数量・リピーター数)など、販売施策の検討に役立つ幅広い情報を確認できます。

リピーター数と全体の注文者数から自社の顧客維持率を算定するなど、その活用方法は自由自在です。適切な活用により、客観的な数値に基づいたプロモーションを進められます。

JANコード免除申請ができる

通常、Amazonへの出品では、JANコードに代表される商品コードが必要です。しかし、Amazonブランド登録(Amazon brand registry)が完了していると、JANコードなしで販売できるケースもあります。

JANコードなしで販売できることで、JANコードを取得していないセット商品も販売しやすくなるのがメリットです。

JANコードの免除申請は、セラーセントラル内の「ヘルプ」→「製品コード免除の許可」→「免除の申請はこちらから」と選択し、必要事項を入力する形で送信できます。

「Brand Registryチーム」のサポートを受けられる

Amazonブランド登録(Amazon brand registry)が完了した出品者は、「Brand Registryチーム」と呼ばれる専門スタッフによるサポートを受けられます。

Brand Registryチームとは、Amazon内でのブランド保護を担当するサポート窓口です。

出品などのAmazonの基本事項に関する窓口とは別のチームであり、自社の知的財産の保護に関して詳しい質問ができます

Amazonでの本格的なビジネスを考える事業者にとって、心強い味方となってくれます。

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Amazonブランド登録(Amazon brand registry)のやり方・手順

ここでは、Amazonブランド登録(Amazon brand registry)のやり方・手順をご紹介します。Amazonのブランド登録は、以下の流れで簡単に申請が可能です。

  1. 特許庁の特許情報プラットフォームJ-PlatPat にて「商標登録番号」を確認する
  2. ブランド名がわかる実際の商品画像を用意する
  3. ブランドレジストリアカウントを作成する
  4. ブランドレジストリから登録を行う

参照:Amazonブランド登録する方法やメリットを紹介します|Amazon

1.特許庁の「商標登録番号」を確認する

最初の作業は、Amazonに保護を申請したいブランドに関する商標の確認です。特許庁から付与された「商標登録番号」、もしくは商標登録を申請中の場合に提供される「申請番号」を手元に用意しましょう。

なお、Amazonのブランド登録では、以下のいずれかの商標のみ認められます。

【Amazonのブランド登録で認められる商標】

  • 文字商標
  • 文字を含む図形商標
  • デザイン文字/結合商標

出典:Amazon「Amazon Brand Registry: Eligibility, Enrollment, and Access」より引用

また、申請に記載するブランド名と登録されている商標名が同一でなければならない点にも気を付けましょう。

2.ブランド名がわかる商品画像を用意する

商標登録番号の確認後は、ブランド名がわかる商品画像を用意します。登録に利用できる商品画像の条件は以下の通りです。

【Amazonのブランド登録に利用できる商品画像の条件】

  • 商品やパッケージに、商標登録済みのブランド名やロゴなどが明確かつ恒久的に記載されていること(不鮮明、商標と異なる、一時的に貼り付けているものは不可)
  • Amazonで販売をしている、あるいは販売を予定している商品の画像であること
  • コンピューターで作成した画像ではないこと
  • 「.jpg」「.png」「.gif」のいずれかの拡張子であること
  • 画像サイズが5MB以下であること

3.ブランドレジストリアカウントを作成する

商標登録番号と商品画像の準備が整った後は、ブランドレジストリと呼ばれる、ブランド登録用のアカウントを作成します。手順は以下の通りです。

【Amazonのブランドレジストリアカウントの作成手順】

  1. 登録ページを開く
  2. 最下部にある「今すぐ登録する」を選ぶ
  3. Amazonの出品用のアカウント(セラーセントラルにサインインする際のメールアドレスとパスワード)でログインする
  4. 「ブランド登録先の国のマーケットプレイスを選択します。」の画面から日本を選ぶ
  5. ログインアカウントとブランドレジストリアカウントの紐付けに同意する

4.ブランドレジストリから登録を行う

ブランドレジストリアカウントを作成した後は、ブランド登録申請を進めます。申請は作成したブランドレジストリアカウントの管理画面から、以下の流れで行いましょう。

【ブランドレジストリからの登録申請の方法】

  1. ブランドレジストリアカウントの管理画面を開く
  2. 画面左側の「管理」→「ブランドを登録するを開く→画面左側の「ブランドを登録する」を開く
  3. ブランド名、登録商標機関(日本)、商標登録番号(もしくは申請番号)などを順に入力する
  4. 申請するブランドに適したカテゴリを選び、同カテゴリ内でもっとも売れている商品のASINを入力する
  5. 商品情報(ブランドの公式Webサイトなど)を入力する
  6. 用意済みの商品画像をアップロードし、「次へ」を開く
  7. 「出品者」と「ベンダー」と「どちらでもない」の選択から「出品者」を選ぶ
  8. 流通情報(ほかの小売業者へのライセンス供与の有無など)を入力し、送信を押して完了

申請後は入力情報に基づき、特許庁への商標登録者にAmazonから確認コードが送付されます。Amazonに確認コードを送信すると、登録完了に向けた審査が行われる形です。

文字にすると複雑にも見えますが、商標登録番号と商品画像さえ用意できていればスムーズに進められるはずです。セラーセントラルとブランドレジストリのアカウントに結びつくと、「販売特典」という機能が付帯され、その後の出品に大きなメリットになります。

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Amazonブランド登録(Amazon brand registry)における3つの注意点

Amazonブランド登録(Amazonブランドレジストリ)には11のメリットがあり、Amazonを主要な販路として考えているのであれば、ぜひとも登録しておくべきです。

しかし、以下の3つの注意点は把握しておきましょう。

  • 商標なしでは登録できない
  • 商品画像のみの商標では登録できない
  • 商標名とブランド名は完全な一致が必要

商標なしでは登録できない(出願中は登録可能)

Amazonブランド登録(Amazonブランドレジストリ)には登録商標が必須です。日本の場合は特許庁へ出願して得た「登録商標番号」がなければ、ブランド登録をすることはできません

ブランドを保護したいもののまだ商標を獲得していない場合、まずは特許庁への出願から進める形になります。

出願が完了していなくても、出願中で「申請番号」を取得した状態であれば、ブランド登録が可能となります。

商品画像のみの商標では登録できない

Amazonブランド登録(Amazonブランドレジストリ)では商品画像のみの商標、すなわち「文字要素を含まない図形商標」は認められません。なお、文字を含まないデザインのみのマークやロゴは、ブランド登録完了後に追加で申請できます。

ブランド登録申請で利用できるのは、テキスト形式のマーク(文字商標)または画像形式のマーク(デザイン商標)いずれかのみです。

また、商標の文字は、Brand Registryの登録申請に記載されたブランド名と一致している必要があります。商標が語句、文字、数字を含む画像ベースのマークである場合、商標登録に表示されているものと正確に一致している画像のコピーをアップロードしなくてはいけません。

商標名とブランド名は完全な一致が必要

Amazonで登録を目指すブランド名と登録済みの商標名は、完全に一致している必要があります。

大文字と小文字などの違いはもちろん、画像商標の場合はフォントやデザインを調節しただけでも申請が通らない可能性があります。可能な限り、商標通りの申請を行いましょう。

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Amazonブランド登録(Amazon brand registry)におけるよくある質問と回答

最後に、Amazonブランド登録(Amazonブランドレジストリ)に関するよくある質問と回答をご紹介します。

ブランド登録はいつからできる?

Amazonブランド登録(Amazonブランドレジストリ)には「特許庁へ商標を登録済み、あるいは保留中であること(登録商標番号を用意できること)」が求められます。

そのほかに「Amazonを○年以上利用していること」のような制限はありません。商標登録番号と商品画像さえ用意できれば、今からでも申請できます

費用はどのくらいかかる?

Amazonブランド登録(Amazonブランドレジストリ)には直接的な費用はかかりません。しかし、前提となる商標登録には、以下の費用が必要です。

【商標登録で必要な費用】

  • 出願料(商標の審査にかかる費用。通常は3,400円+区分数×8,600円)
  • 登録料(審査合格後の商標登録にかかる費用。通常は区分数×32,900円)

また、弁理士などに商標登録の代行を依頼する場合は、その依頼料(数万円〜10万円以内が相場)も求められます。

登録までにどのくらい時間がかかる?

Amazonブランド登録(Amazonブランドレジストリ)への審査にかかる時間は公表されていません。どちらかといえば、前提となる商標登録にかかる時間に注意しましょう。

通常、商標登録には半年〜1年ほどの期間が必要です。これはスムーズに進んだケースであり、審査に問題があればさらに追加で時間がかかります。

早期審査と呼ばれる制度の利用条件を満たしている場合は期間を短縮できますが、それでも2ヶ月は必要です。早め早めに商標登録をしましょう。(出願中の状態でもブランド登録は可能です)

登録したブランドは後から変更できる?

残念ながら、一度Amazonに登録したブランドの情報を後から変更することはできない場合がほとんどです。登録時には情報を誤らないよう、細心の注意を払いましょう。

なお、初回の登録時に作成したブランドレジストリの管理画面から、新しいブランドの登録は可能です。

登録できなかった場合はどうすればよい?

万が一、ブランド登録申請をAmazonから断られた場合は、本記事の登録のやり方・手順を再確認してみてください。特に、以下のポイントに見落としがないことが大切です。

【Amazonのブランド登録申請の失敗時に確認したいポイント】

  • ブランドの商標は特許庁に登録済みか、もしくは出願中か
  • 登録商標名と申請ブランド名(フォントやロゴを含む)は、完全に一致しているか
  • 申請後に商標登録者宛に送信された確認コードは、ブランドレジストリに送信したか 

※商標登録を弁護士等に依頼した場合には、先方へ連絡が行く可能性があるので、事前に共有しておきましょう。

どうしても登録不可の理由がわからない場合は、こちらのリンクからAmazonのブランド登録チームに問い合わせが行えます。

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しるし株式会社は、ブランド戦略に基づいたEC運用・データ分析を強みとする運用代行会社です。

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まとめ:Amazonブランド登録(Amazon brand registry)で各種機能を最大限に活用しよう

この記事では、Amazonブランド登録(Amazonブランドレジストリ)の特徴やメリット・デメリット、具体的な登録のやり方・手順、よくある質問と回答をご紹介しました。

Amazonのブランド登録には、相乗り出品に対処しやすくなる、販売情報を分析しやすくなるといったメリットがあります。
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この記事を書いた人

ECの相談室では、Amazonや楽天市場などのECモールやEC全般の運用メンバーが現場のノウハウと豊富な事例を基に、集客や売り上げアップのサポートができるような情報を日々発信しております。

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