楽天GOLDとは？RMSとの違いやメリット、活用方法を解説

楽天GOLDを利用することで、魅力的なショップページが作成できます。ショップ運営でぜひ活用したい機能ですが、使い方や特徴がよくわからないから使っていないという方もいるのではないでしょうか。本記事では、楽天GOLDの機能を解説するとともに、メリット・デメリットや便利な活用法を紹介します。

楽天GOLDとは？

楽天GOLDとは、楽天市場における出店者が利用可できる「サーバースペース」です。

通常サーバースペースを利用する際は、レンタルサーバーの契約が必須ですが、楽天GOLDはRMSに申し込み登録すれば、出店プランに関係なく無料で利用可能です。RMSで店舗を運営していれば、最大1GBまで無料となります。

楽天GOLDとRMSの3つの違い

楽天GOLDと、店舗運営システムであるRMS（Rakuten Merchant Server）は、どちらも店舗運営に活用できるものです。楽天GOLDとRMSを比較すると、以下のような違いがあります。

• 文字数制限がない
• HTMLやCSSなどでデザインをカスタマイズできる
• URLに「gold」が付与される

それぞれの違いをしっかり理解して自社にあったサービスを選択しましょう。

文字数制限がない

文字数制限のあるRMSでは、その範囲内で自社の商品をわかりやすく簡潔に説明しなければいけません。

一方、楽天GOLDには文字数制限がありません。文字数に縛られることなく、商品をより詳しく紹介でき、ユーザーに魅力を伝えられます。

HTMLやCSSなどでデザインをカスタマイズできる

使用できるHTMLが限定されているRMSに対して、楽天GOLDは使用可能なHTMLの制限がありません。CSSやJavaScriptも使用できるため、RMSよりもさらに自由度が高いデザインを実現できます。

また、キャンペーンバナーや売れ筋ランキング、カウントダウンタイマーなどの自動更新も可能です、動きのある自社ページが作成できるだけではなく、更新の手間も省けます。

URLに「gold」が付与される

通常、楽天市場のURLは「https://www.rakuten.ne.jp/店舗URL/」となっていますが、楽天GOLDを利用すると「https://www.rakuten.ne.jp/gold/店舗URL/」と、店舗URLの前にGOLDが追加されます。

ただし、URLは自動で変更されるわけではないため、注意が必要です。デフォルトでは通常のURLになっているため、楽天GOLDでトップページを作る際は、RMSの「管理設定」からトップページの切り替えを行う必要があります。

一度追加設定をしておけば、従来のURLからアクセスしても自動的に楽天GOLDのURLに遷移するようになります。

楽天GOLDを利用するメリット

楽天GOLDを利用するメリットは、以下の3つです。

• 無料で利用できる
• デザイン性の高いページを作成できる
• 画像の保管にも活用できる

それぞれのメリットについて詳しく理解し、楽天GOLDを有効活用しましょう。

無料で利用できる

多くのサーバースペースは有料ですが、楽天GOLDは無料で利用できます。上限が1GBまでと制限はありますが、上限の範囲内であれば自由に画像や文章をアップロードできます。

費用面が気になってなかなかサーバースペースの導入に踏み切れない方にとっては、非常にうれしいメリットでしょう。

デザイン性の高いページを作成できる

文字数やHTMLに制限がない楽天GOLDを利用することで、オリジナリティのあるページが作成できます。シンプルやナチュラル、クラシカルなど、好みのテイストにあわせたページのカスタマイズが可能です。

また、CSSやJavascriptも使用できるため、アニメーションやスライドショーなどを使ってページを作成でき、ほかの店舗との差別化を図れます。

画像の保管にも活用できる

楽天GOLDでは、画像のアップロードが可能です。楽天市場には画像管理機能「R-Cabinet」が搭載されていますが、アップロードするには1ファイルにつき3840×3840ピクセルかつ2MBまでという制限があるうえ、保管の上限は2,000枚までです。

一方、楽天GOLDでは、アップロードする画像に制限がなく、PDFのアップロードも可能です。そのため、R-Cabinetに保存しきれない場合やR-Cabineにはアップロードできない画像の保管場所として活用できるほか、説明書やカタログなどの保管場所として利用できます。

楽天GOLD利用時の注意点

楽天GOLDは無料で利用でき、ページ作成の自由度が高い反面、利用時は以下の点に注意が必要です。

• 商品ページに使用できない
• アクセス解析ができない
• HTMLやCSSの知識が必要になる

それぞれについて詳しく理解し、事前にしっかり対策を立てておくと安心です。

商品ページに使用できない

楽天GOLDが利用できるのはショップのトップページおよび独立した特集ページのみで、商品ページには利用ができません。

そのため、HTMLやデザインの専門知識がない場合は、トップページと商品ページのイメージの統一が難しいというデメリットがあります。

楽天GOLDを利用する前に、あらかじめ店舗ページの大まかな構成を決めておくと、トップページと商品ページの極端な相違を防げるでしょう。

アクセス解析ができない

RMSには、ユーザーがどのように自店へと訪れたのかを分析する「アクセス解析機能」が搭載されています。しかし、楽天GOLDにアクセス解析機能は搭載されていません。

しっかりとアクセス解析し、販促活動に力を入れたいという場合は、RMSを利用する方がよいかもしれません。

HTMLやCSSの知識が必要になる

楽天GOLDを利用したページ作成には、HTMLやCSSの専門知識が必要不可欠です。ページ作成を外注する場合はHTML組み立ての知識は不要ですが、お知らせコメントの編集やバナーの作成など、その後の更新を行うためにはある程度の知識が欠かせません。

楽天GOLDを有効活用するには、HTMLやCSSに詳しいスタッフを担当におくか、事前にHTMLやCSSについて学ぶ必要があります。

楽天GOLDの具体的な活用方法5つ

楽天GOLDの具体的な活用方法は、以下の5つです。

• 特集ページやランディングページの作成
• 共通バナー・共通パーツを保管
• 二重価格のエビデンスを保管
• スマホ向けページの作成
• 説明書やサンプルを保管

楽天GOLDを利用する前に、自社でどのように活用するかをしっかりイメージしておきましょう。

特集ページやランディングページの作成

デザイン性に優れ、ページの自由度が非常に高い楽天GOLDは、特集ページやランディングページの制作に活用できます。

特集ページとは、以下のようなタイミングで作成するページのことです。

• バレンタインやクリスマスなどの季節のイベント
• 入学シーズンや卒業シーズン
• お歳暮やお中元シーズン
• セール時

季節やイベントにあわせた商品や特定の商品などをひとつのページにまとめることで、ユーザーの購買意欲を高められます。

また、イベント時はユーザーが特定の商品を検索するため、特集ページをつくっておくことでユーザーがお目当ての商品を探しやすくなります。

一方、ランディングページとは、以下のようなページのことです。

• 商品ページ
• レビューキャンペーン
• 記事ページ

ランディングページでは複数の要素をひとつのページにまとめる必要があるため、文字数制限のない楽天GOLDを有効活用できるでしょう。

共通バナー・共通パーツを保管

楽天GOLDは、バナーやパーツの保管場所としても活用できます。楽天GOLDにアップロードした画像やHTMⅬにはURLが生成されます。

そのため、別のURLの内容をページ内に表示できる「iframeタグ」と併用すれば、それぞれのページにバナーやパーツを効率的に配置できるでしょう。

ただし、iframeタグはPCページにしか利用できないため、注意が必要です。

二重価格のエビデンスを保管

メーカー小売価格を使用して二重価格を設定する場合、楽天GOLDをエビデンスの置き場として利用できます。

メーカーの販売サイトやカタログ、商品タグといったエビデンスとなる画像をまとめて保管しておけるため、非常に便利です。

スマホ向けページの作成

楽天GOLDはレスポンシブデザインでのページ作成が可能なほか、長い画像も掲載できるため、PCページと遜色ないデザイン性の高いスマホページを作成できます。

RMSで作成したスマホ向けページは統一感がある反面、ユニークなページづくりができないため、他店舗との差別化が図れません。オリジナリティのあるページを作りたい場合は、楽天GOLDを活用するとよいでしょう。

ただし、楽天GOLDで作成したスマホトップページは2023年下半期で提供終了となりました。特集ページなどは引き続き作成可能なので、これからスマホ向けページを作成する場合は注意してください。

説明書やサンプルを保管

楽天GOLDにアップロードしたファイルにはURLが生成されるため、商品の説明書やカタログギフトのサンプルなど、容量が比較的多いものをPDF化して掲載できます。

PDF化して楽天GOLDに保管した説明書やサンプルのリンクを商品ページに掲載すれば、ページのスペースを取ることなく、ユーザーが必要とする情報を提供できるでしょう。

楽天GOLDの利用手順

楽天GOLDは、以下の5つのステップで利用できます。

1. 楽天GOLDに申し込む
2. FTPソフトをダウンロードする
3. FTPソフトを設定する
4. WEBブラウザでページの表示を確認する

それぞれについて詳しく解説しますので、利用開始時の参考にしてください。

1.楽天GOLDに申し込む

RMSのメインメニュー内にある「拡張サービス一覧」を選択したら、「オプション機能利用申込・解約」「楽天GOLD」「申込」をそれぞれ選択します。

申し込みが完了すると「容量変更申請フォーム」が表示されるので、確認してください。その後、利用規約が表示されるので、ユーザー名とパスワードをメモしておくとよいでしょう。

楽天GOLDのパスワードは、RMSのログインパスワードとは異なるため、混同しないよう注意してください。

2.FTPソフトをダウンロードする

楽天GOLDはRMSからアクセスできないため、FTPソフトをダウンロードする必要があります。

FTPソフトは有料のものから無料のものまで幅広くあるため、自社にあったものをしっかり選びましょう。楽天市場のFTPは、2ヶ月に一度変更が必要な点に注意してください。

3.FTPソフトを設定する

FTPソフトをダウンロードしたら、以下の4つの項目を設定します。

• ホスト名
• ユーザー名
• パスワード
• ポート番号

ユーザー名とパスワードは、楽天GOLD申し込み時に規約で表示されたものを使用します。FTPの接続モードを設定する際は、パッシブモードもしくはPASVモードいずれかで設定してください。

4.ファイルをアップロードする

FTPソフトを利用して、店舗トップページのデータファイルを楽天GOLDにアップロードします。

操作方法はFTPによってさまざまですが、エクスプローラーのような画面が表示されたらフォルダ内にファイルを格納するイメージでアップロードするのが一般的です。このときファイル名は、半角英数字のみを使用したわかりやすいものにしましょう。

ひらがなや漢字、カタカナを使用すると、うまくファイルを認識できなかったり、削除できなかったりする場合があるので注意してください。

5.WEBブラウザでページの表示を確認する

トップページをアップロードしたら、Webサイトでページを開き、どのように表示されているのかを確認します。

使用する端末やブラウザによってズレがないか、パッと見て違和感がないかをしっかりチェックしましょう。

表示にズレや違和感があると、いくら丁寧につくったページでも訴求力にかけてしまうため、表示確認は必ず行ってください。

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楽天GOLDで魅力的なトップページを作成しよう！

自由でデザイン性の高いページが作成できる楽天GOLDを使用すれば、オリジナリティ溢れる店舗ページがつくれるため、他店舗との差別化がかないます。

また、画像を格納したりスマホ向けのページを作成したりするなど、さまざまな利用法があるので、ショップページが充実するでしょう。

ただし、楽天GOLDを活用するには、ある程度の専門知識が必要です。自社で一から構築するか、外注するかをしっかり検討し、機能を有効活用してください。