Amazonの追跡可能率とは?95%以上を維持する5つの方法と出荷通知のミス防止策


吉原 香奈
Amazon専任コンサルタント
大学卒業後、大手インターネット広告代理店に入社し、デジタル広告運用の最前線で実務経験を積み、データドリブンな戦略立案と分析スキルを習得。その後、しるし株式会社に入社し、EC事業パートナー本部にて化粧品・ヘアケア・食品・家電・医療用品など幅広いカテゴリのブランドのECモール運用を担当。2025年よりAmazonチームのマネージャーとして、戦略設計から施策の立案・実行までをリードし、ブランド価値の最大化にコミット。

監修者
吉原 香奈
Amazon専任コンサルタント
大学卒業後、大手インターネット広告代理店を経て、しるし株式会社のAmazonチームのマネージャーに就任
Amazonの追跡可能率(有効追跡率)とは何か、95%を下回ると何が起きるのかを初心者向けに解説。
追跡できる配送会社、出荷通知の4時間ルール、伝票番号の入力ルール、出荷パフォーマンスの見方、計算対象外のケースまで、維持・改善の実務ポイントをまとめました。
Amazonの追跡可能率(有効追跡率)とは
まずは基本から押さえておきましょう。
追跡可能率がどのような指標で、どの注文に適用されるのか——この2点を理解しておくと、以降の対策がぐっと腹落ちしやすくなります。
追跡可能率の定義と計算方法
追跡可能率(Valid Tracking Rate、略してVTR)とは、指定された30日間の合計梱包数のうち、Amazon上で追跡できた梱包の割合のこと。
セラーセントラルの画面では「有効追跡率」と表示されることもありますが、指している中身は同じです。
計算式にすると、次のようなイメージになります。
追跡可能率(%)=Amazonで追跡できた梱包数 ÷ 計算対象となる梱包数 × 100
ここでいう「梱包」とは、セラーセントラルの「出荷通知を送信」画面で入力する荷物の単位のこと。
1つの梱包につき、1つのお問い合わせ伝票番号(追跡番号)が割り当てられます。
追跡できる状態になっていると、購入者はAmazon.co.jpの購入履歴から配送状況を確認できます。
「いつ届くの?」という不安が減り、出品者への問い合わせも少なくなる——これが追跡可能率という指標の狙いです。

対象になるのは出品者出荷の注文のみ
追跡可能率が計算されるのは、出品者出荷(自社発送)の注文だけです。
FBA(フルフィルメント by Amazon:Amazonの倉庫に商品を預け、保管・梱包・配送を任せる仕組み)で出荷した注文は、そもそも計算対象に含まれません。
つまり、FBAと自社発送を併用している出品者の場合、気をつけるべきは自社発送分のみ。
自社発送の比率が高いほど、日々の出荷オペレーションがそのまま数値に表れると考えてよいでしょう。
追跡可能率が重要な3つの理由
なぜAmazonはこの指標をここまで重視するのでしょうか。そして、出品者が追跡可能率を軽視できない理由はどこにあるのか。
大きく分けて、次の3つの観点から見ていきます。
購入者の安心と問い合わせ削減につながる
Amazonによると、購入者から寄せられる問い合わせのなかで最も多いのは配送状況に関するもの。
Amazonの公式告知では、追跡可能率の導入後、当時の対象注文で追跡可能な配送が増えたとされています。
配送状況の問い合わせも約12%(推定)減少したと公表されています。これは当時の対象注文の結果であり、すべての出品者に同じ効果を保証するものではありません。
購入者にとっては「今どこにあるか」がわかる安心感、出品者にとっては問い合わせ対応の負担軽減と評価の改善。
追跡可能率を高く保つことは、双方にメリットのある取り組みと言えます。
95%を下回るとカテゴリー単位で出品者出荷が停止される可能性がある
追跡可能率の目標値は95%以上。
Amazonが2021年の告知「【重要】追跡可能率のパフォーマンス管理の開始について」で示したとおり、直近30日間で追跡可能率が95%未満となった商品カテゴリーでは出品者出荷での販売資格が停止される可能性があります。
停止された場合は、Amazonの通知を確認し、求められる改善計画を提出してください。
注意したいのは、停止が商品カテゴリー単位で判断される点です。
ある1商品のミスが積み重なっただけでも、同じカテゴリーに属するほかの自社発送商品までまとめて販売できなくなるおそれがあります。
「95%」と聞くと余裕があるように感じるかもしれません。
しかし裏を返せば、100梱包中5梱包を超えて追跡できないだけで基準割れ。
月の出荷件数が少ない出品者ほど、1件のミスが数値に与える影響は大きくなります。
マケプレプライムの参加条件にも関わる
自社発送の商品にプライムマークを付けられる「マケプレプライム」では、参加・継続の条件のひとつとして追跡可能率94%以上が求められます。
追跡可能率の管理は、出品停止を防ぐ「守り」だけでなく、プライム対応による売上拡大という「攻め」の前提条件でもあるわけです。
押さえておきたい追跡可能率の最新ルール
追跡可能率のルールは、導入以降もたびたび更新されています。
古い情報のまま運用していると思わぬ落とし穴にはまりかねません。
本題の対策に入る前に、直近で押さえておきたい変更点を整理しておきましょう。
計算対象は「1,000円以上」の梱包に拡大済み
追跡可能率は2021年に導入されました。日本の出品者の対象金額は、2,000円以上から1,000円以上へ変更されています。
その後、Amazonはお届け予定日が2022年8月23日以降の注文から、対象を「1,000円以上(消費税抜き・配送料込み)」に引き下げると公式に告知しています。
ネット上には今も「2,000円未満は対象外」と書かれた情報が残っていますが、現在の基準は1,000円。
1,000円〜2,000円程度の低単価商品を追跡なしの配送方法で送っている場合は、早めに配送方法を見直したほうがよいでしょう。
なお、判定は「商品単価」ではなく「梱包ごとの注文金額(配送料込み・消費税抜き)」で行われます。
商品単体は1,000円未満でも、送料を足して1,000円以上になれば計算対象です。
2026年に告知された3つの変更点
2026年には、Amazonのセラーフォーラム「ニュースとお知らせ」で、出品者出荷の追跡可能率に関する3つの変更が告知されました。
なお、告知の「配送前」「配送後」という表現だけで、修正できる期限を判断しないよう注意が必要です。
具体的な通知・修正のタイミングは、最新のVTRヘルプと注文画面の案内で確認してください。
| 変更点 | 内容 | 出品者への影響 |
|---|---|---|
| 配送前の追跡情報の提供 | 告知では出荷前の情報入力と配送後の変更制限を案内。具体的な修正期限は最新ヘルプで確認 | 「届いてからまとめて入力」は通用しない |
| 固有のお問い合わせ伝票番号の使用 | 同じ配送会社と伝票番号の組み合わせを、異なる注文で30日以内に複数回使うと確認できなくなる | 番号の使い回しや流用は厳禁 |
| 不備レポートの改善 | 不備レポートに、無効と判定された理由が表示されるようになった | 原因の特定がしやすくなった |
特にひとつ目は重要です。入力ミスに気づいたらすぐに注文画面で修正可否を確認し、不明な場合はAmazonのサポートに確認してください。
追跡可能率を維持する方法①追跡可能な配送方法を利用する
ここからは、追跡可能率を維持するための具体的な方法を5つに分けて解説します。
1つ目は、すべての土台となる「配送方法の選び方」です。
どれだけ丁寧に出荷通知を送っても、そもそも追跡に対応していない配送方法では意味がありません。
Amazonで追跡できる配送会社一覧
追跡可能率を保つ大前提は、Amazonと追跡情報が連携している配送会社・配送サービスを使うことです。
以下の13社が追跡できる配送会社として挙げられています。
| No. | 配送会社名(日本語) | 配送会社名(英語表記) | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 1 | ヤマト運輸 | Yamato Transport | 国内配送 |
| 2 | 佐川急便 | Sagawa Express | 国内配送 |
| 3 | 日本郵便 | Japan Post | 国内配送 |
| 4 | 4PX | 4PX | 越境配送(主に中国発) |
| 5 | China Post | China Post | 越境配送(主に中国発) |
| 6 | DHL | DHL | 国際配送 |
| 7 | FedEx | FedEx | 国際配送 |
| 8 | SF Express | SF Express | 越境配送(主に中国発) |
| 9 | SFC | SFC | 越境配送(主に中国発) |
| 10 | UPS | UPS | 国際配送 |
| 11 | Yanwen | Yanwen | 越境配送(主に中国発) |
| 12 | YDH | YDH | 越境配送(主に中国発) |
| 13 | Yun Express | Yun Express | 越境配送(主に中国発) |
※対応配送会社は随時更新されることがあります。
最新の一覧は、セラーセントラルのヘルプページ「追跡可能率(VTR)」で必ず確認してください。
国内で自社発送をしている出品者であれば、基本はヤマト運輸・佐川急便・日本郵便の3社のいずれかを使うことになるでしょう。
追跡番号のない配送方法・非対応の配送会社に注意
同じ配送会社でも、追跡番号が付かない配送サービスを使えば、当然ながら追跡はできません。
たとえば、日本郵便の定形・定形外郵便のように追跡番号のないサービスで1,000円以上の注文を送ると、その梱包は「追跡不可」としてカウントされます。
また、Amazonが追跡に対応していない配送会社を利用すると、伝票番号を入力しても追跡できず、数値が下がる原因になります。
配送会社を新たに契約する際は、Amazonの対応状況を事前に確認しておくと安心です。
マーケットプレイス配送サービスで入力の手間とミスを減らす
「毎日の伝票番号入力が負担」「入力ミスが心配」という方は、Amazonが提供するマーケットプレイス配送サービス(セラーセントラルから配送ラベルを購入できる仕組み)の活用も検討してみてください。
このサービスでは、配送ラベルを購入するだけで伝票番号が注文に自動で反映され、ヤマト運輸の荷受けを起点に出荷通知も自動送信されます。
手入力がなくなるため、入力ミスや送信漏れを構造的に防げるのが大きな利点です。
追跡可能率を維持する方法②出荷通知・伝票番号の入力ミスを防ぐ
対応配送会社を使っていても、出荷通知や伝票番号の扱いを誤れば追跡はできません。
入力ミスや送信漏れは、追跡可能率が下がる原因のひとつです。
日々の作業レベルで押さえるべきルールを確認していきましょう。
出荷通知は集荷から4時間以内に送信する
出荷通知(商品を発送したことをAmazonと購入者に知らせる手続き)は、配送会社が集荷した時点から4時間以内に、荷物に貼り付けた配送伝票の番号を正確に入力して送信しましょう。
ポスト投函の場合は、そのポストの集荷時間から4時間以内が目安です。
集荷から4時間以上経ってから送信すると、Amazonと配送会社のシステム間の連携がうまくいかず、荷物を追跡できなくなることがあります。
集荷から4時間以内に日付が変わる場合は、出荷を完了した当日中に送信してください。
4時間以内という目安はAmazon出品大学の案内に基づきます。
追跡情報の通知・修正に関する案内は更新されるため、最新のVTRヘルプも確認し、実際の出荷状況と異なる通知は送らないでください。
伝票番号はハイフンなし・半角数字で入力する
国内配送の伝票番号について、Amazon出品大学ではハイフンを含めない10〜14桁の半角数字での入力を案内しています。
英字を含む国際配送などは、配送会社ごとの正しい番号形式を確認してください。
| 入力例 | 判定 |
|---|---|
| 1234-5678-9012 | ×(ハイフンが入っている) |
| 123456789012(全角数字の誤入力例) | ×(全角になっている) |
| 123456789012 | ○(ハイフンなし・半角数字) |
伝票からの手入力やコピー&ペーストの際に、ハイフンや全角文字、前後のスペースが紛れ込むのはよくあるミス。
入力欄に貼り付けたあと、目視で確認するひと手間を習慣にしたいところです。
同じ伝票番号の使い回しは避ける
お問い合わせ伝票番号(追跡番号)を短期間に使い回すと、Amazonで連携できないことがあります。
元資料では、同じ番号を短期間(通常3ヶ月)に再利用すると連携できない場合があるとされ、その場合は配送会社に新しい番号枠を依頼するよう案内されています。
さらに2026年の変更で、同じ配送会社と伝票番号の組み合わせを、異なる注文で30日以内に複数回使用すると注文を確認できなくなることも明示されました。
自社で伝票番号の枠を管理している場合は、番号の残りと再利用のタイミングを定期的にチェックしておきましょう。
注文管理から出荷通知を送る手順
初めて出品者出荷を行う方向けに、セラーセントラルの注文管理から出荷通知を送る基本的な流れをまとめておきます。
- セラーセントラルのメニューから「注文」→「注文管理」を開く
- 出荷した注文の「出荷通知を送信」をクリックする
- 出荷日、配送会社(ドロップダウンから選択)、配送方法、お問い合わせ伝票番号を入力する
- 入力内容を確認し、「出荷通知を送信」を押して完了
伝票番号を間違えた場合は、「注文管理」で該当の注文を検索して出荷情報を編集し、正しい番号を入力し直します。
修正内容が指標に反映されるまでには72時間ほどかかるとされています。
ただし、お届け予定日を過ぎると追跡情報は変更できない点に注意が必要です。
追跡可能率を維持する方法③配送会社を正しく設定する
伝票番号が正確でも、配送会社の設定を間違えると追跡は成立しません。
しかも、出荷通知の送り方(1件ずつか、一括アップロードか)によって注意点が変わります。
ケース別に見ていきましょう。
注文管理から出荷通知を送信する場合
注文管理から1件ずつ出荷通知を送る場合は、実際に利用した配送会社をリストから正しく選択することが欠かせません。
伝票番号が正しくても、配送会社の選択が誤っていると追跡はできないからです。
たとえば、佐川急便で発送したのに配送会社欄で「ヤマト運輸」を選んでしまうと、Amazonは佐川急便の番号をヤマト運輸のシステムで照会しようとするため、追跡不可と判定されます。
複数の配送会社を使い分けている事業者ほど、起こりやすいミスと言えるでしょう。
出荷通知ファイルで一括アップロードする場合
注文数が多い出品者は、出荷通知ファイル(テンプレート)を使った一括アップロードを利用することも多いはず。
この場合は、次のルールで配送会社を設定します。
- 配送会社コード(carrier-code)がある場合:そのコードを入力する
- 配送会社コードがない場合:carrier-codeに「Other」を設定し、carrier-name(配送会社名)にヘルプページ「フィードを使用して複数の出荷通知を送信する」に記載されている名称を入力する
配送会社名の表記がヘルプページの名称と異なると、正しく連携されません。
「ヤマト」「ヤマト運輸株式会社」などの自己流の表記は避け、指定の名称をそのまま使いましょう。
テンプレートの主な項目は以下のとおりです。
| 項目名 | 内容 | 入力のポイント |
|---|---|---|
| order-id | 注文番号 | Amazonの注文番号をそのまま入力 |
| order-item-id | 注文商品番号 | 注文内の商品ごとの番号 |
| quantity | 数量 | 出荷した数量 |
| ship-date | 出荷日 | 実際に出荷した日付 |
| carrier-code | 配送会社コード | コードがなければ「Other」 |
| carrier-name | 配送会社名 | 「Other」の場合はヘルプ記載の名称で入力 |
| tracking-number | お問い合わせ伝票番号 | ハイフンなし・半角数字 |
受注管理システムなどの外部ツールから出荷通知を連携している場合も、配送会社コードや名称がAmazonの仕様どおりに送られているかを一度確認しておくと安心です。
追跡可能率を維持する方法④出荷パフォーマンスで数値を確認する
正しく出荷していても、数値を定期的に確認する習慣がなければ、異常が起きたときに気づけません。
自分の追跡可能率を把握し、問題の芽を早めに見つける方法を押さえておきましょう。
追跡可能率の確認手順
追跡可能率は、セラーセントラルの「出荷パフォーマンス」から確認できます。
- セラーセントラルの「パフォーマンス」→「アカウント健全性」を開く
- 「出荷パフォーマンス」欄の「詳細を表示」をクリックする
- 「追跡可能率」(有効追跡率)のタブを開き、商品カテゴリーごとの数値と計算期間を確認する
目標値は95%以上。数値にビックリマークなどの警告表示が付いている場合は、早めに原因を調べましょう。
計算期間は「お届け予定日が10日前〜40日前」の30日間
追跡可能率は、お届け予定日を基準に、今日から10日前〜40日前の30日間の配送を対象に計算されます。
追跡データが確定するまでに日数がかかるため、直近10日分は含まれない仕組みです。
たとえば今日が5月28日なら、お届け予定日が4月18日〜5月17日の注文が計算対象となるイメージ。
そのため、改善策を講じても数値に反映されるまでにはタイムラグがあります。
「対策したのに数字が変わらない」と焦らず、計算期間を意識して推移を見守ることが大切です。
追跡できなかった梱包はレポートで特定する
数値が下がっているときは、出荷パフォーマンスの追跡可能率画面からレポートをダウンロードし、追跡できなかった梱包を1件ずつ確認しましょう。
レポートでは、「有効な追跡情報の有無」が「なし」になっている梱包が問題の注文です。
注文番号から出荷記録をたどり、伝票番号の入力ミスなのか、配送会社の選択ミスなのか、それとも出荷通知の送信タイミングの問題なのかを切り分けていきます。
2026年の変更で無効と判定された理由も表示されるようになったため、以前より原因を特定しやすくなりました。
追跡可能率を維持する方法⑤計算対象外(控除)になるケースを把握する
すべての注文が追跡可能率の計算に含まれるわけではありません。以下に該当する配送は計算対象から除外(控除)されます。
| 控除されるケース | 内容 |
|---|---|
| 日本の出品者の低額な梱包 | 梱包ごとの注文金額が1,000円未満(消費税抜き・配送料込み)。※2022年8月23日お届け予定分より2,000円未満から変更 |
| 中国(香港含む)の出品者の低額な梱包 | 梱包ごとの注文金額が1,000円未満 |
| 日本・中国以外の出品者の配送 | 日本または中国(香港含む)以外の国の出品者からの配送 |
| デジタル商材 | 実際の配送が伴わない商品 |
| 大型商材の国内配送 | Amazonが除外対象として指定する配送会社・サービスを利用した大型商材の注文。会社名や対象条件は最新ヘルプで確認 |
大型商材の除外対象となる配送会社は、ヘルプページで具体的に列挙されています。
路線便などを使う場合は、自社で利用している配送会社が除外リストに含まれているかを事前に確認しておきましょう。
控除ルールを正しく理解しておくと、「どの注文に追跡番号が必須なのか」を判断しやすくなります。
ただし、控除対象の注文でも追跡番号を提供できるなら入力しておくのが、購入者の安心という観点ではベストです。
追跡可能率が下がるよくある原因とミス
ここまでの内容を踏まえ、追跡可能率が下がる典型的な原因をチェックリストにまとめました。
数値が下がったときは、まずこの表に当てはまるものがないか確認してみてください。
| よくある原因 | 具体例 | 対策 |
|---|---|---|
| 追跡番号のない配送方法を使った | 1,000円以上の注文を追跡なしの郵便で発送 | 追跡可能な配送サービスに切り替える |
| 伝票番号の入力ミス | ハイフン入り、全角数字、桁の打ち間違い | 半角数字のみで入力し、ダブルチェックする |
| 配送会社の選択ミス | 佐川急便の番号を「ヤマト運輸」で登録 | 実際の配送会社を選択する |
| 出荷通知のタイミング | 集荷から4時間以上経ってから送信 | 集荷後すぐに送信するフローにする |
| 配送後の入力・修正 | 商品が届いてから伝票番号を入力 | 配送前に正しい番号を登録する |
| 伝票番号の使い回し | 過去に使った番号を別注文で再利用 | 配送会社に新しい番号枠を依頼する |
| 一括アップロードの設定ミス | 配送会社名の表記ゆれ、コードの誤り | ヘルプ記載のコード・名称を使う |
| 非対応の配送会社を利用 | Amazonと連携していない配送業者で発送 | 対応配送会社を利用する |
なお、入力内容に問題がないのに数値が下がるケースもあります。
指標の反映には時間がかかるため、配送記録と対象期間を照合してください。過去の障害時の特別対応が、現在も適用されるとは限りません。
明らかに入力に問題がない場合は、テクニカルサポートに問い合わせましょう。
追跡可能率が95%を下回ったときの対処法
万が一、追跡可能率が基準を下回ってしまった場合でも、落ち着いて対応すれば回復は可能です。
慌てて場当たり的に動くより、原因の特定から順を追って進めるのが近道。
やるべきことを整理しておきましょう。
まずは原因の特定と伝票番号の修正を行う
追跡可能率が95%を下回りそうなとき、あるいは下回ったときは、次の順番で対応するのがおすすめです。
- レポートをダウンロードし、追跡できなかった梱包を特定する
- 原因を切り分ける(入力ミス・配送会社の選択ミス・送信タイミング・配送方法など)
- お届け予定日前の注文は、注文管理から正しい伝票番号に修正する
- 出荷フローを見直し、同じミスが起きない仕組みをつくる
計算期間の関係で、改善の効果が数値に表れるまでには時間がかかります。
短期的に数値を戻すことより、「今日以降の出荷を100%追跡可能にする」ことに集中したほうが、結果的に回復は早まるはずです。
出品者出荷が停止されたらパフォーマンス改善計画を提出する
95%を下回ったカテゴリーで出品者出荷が停止された場合、出品を再開するにはパフォーマンス改善計画を提出し、Amazonの承認を受ける必要があります。
改善計画には、次の3点を具体的に記載します。
- 追跡可能率が規定の値を下回ったという問題の根本原因
- 問題を解決するために講じた措置
- 今後同じ問題が起きないようにするための再発防止策
「今後は気をつけます」といった抽象的な表現では承認されにくいのが実情です。
「伝票番号をシステム連携で自動入力する方式に変更した」「出荷通知の送信前に2名でダブルチェックする体制にした」など、原因に直結する具体的な対策を書くことがポイントになります。
Amazonの出荷管理や運用に悩んだら運用代行・コンサルに相談しよう
追跡可能率の維持は、一つひとつの作業自体はシンプルです。
しかし、日々の出荷件数が増えるほど、入力ミスや送信漏れをゼロに近づける仕組みづくりは難しくなります。
担当者の異動や退職で運用ルールが引き継がれず、気づいたときには数値が悪化していた——というケースも珍しくありません。
さらに、Amazonの出品者には追跡可能率以外にも、出荷遅延率や注文不良率といったアカウント健全性の指標、広告運用、商品ページの改善、レビュー対策など、同時に管理すべきことが山ほどあります。
社内のリソースだけですべてに目を配るのは、決して簡単ではないでしょう。
そこで選択肢になるのが、Amazon運用代行・コンサルティング会社の活用です。
外部の専門家に現状を客観的に見てもらうことで、アカウント健全性のリスクを早期に把握でき、出荷フローを含む運用全体の改善点も整理しやすくなります。
社内の担当者は、商品開発や戦略立案といった本来注力すべき業務に時間を使えるようになるはずです。
たとえば「しるし株式会社」は、Amazonをはじめとする ECモールの運用代行・コンサルティングを手がける企業。
2024年に国内で初めて「Amazon プラチナム・パートナー・エージェンシー」のバッジを取得し、Amazon Adsの認定パートナーでもあります。
戦略立案から広告運用、商品ページの改善、レビュー管理、特許取得の検知システムを活用した転売対策まで一気通貫で支援しており、元Amazon社員も在籍しています。
「自社の出荷体制やアカウント健全性に不安がある」「Amazon運用をもっと効率化して売上を伸ばしたい」とお考えなら、まずはしるし株式会社の無料相談で、現状の課題を整理してみてはいかがでしょうか。
追跡可能率を安定させて、購入者に選ばれる出品者へ
追跡可能率は、出品者出荷を行うすべての出品者にとって、購入者の信頼と販売資格の両方を左右する大切な指標です。
最後に、この記事のポイントを振り返っておきましょう。
- 追跡可能率は、出品者出荷の梱包のうちAmazon上で追跡できた割合。目標値は95%以上で、下回るとカテゴリー単位で出品者出荷が停止される可能性がある
- 計算対象は、日本の出品者の場合梱包ごとの注文金額1,000円以上(消費税抜き・配送料込み)
- 維持するための5つの方法は、①追跡可能な配送方法の利用、②出荷通知・伝票番号の入力ミス防止、③配送会社の正しい設定、④出荷パフォーマンスでの定期確認、⑤控除ケースの把握
- 出荷通知は集荷から4時間以内、伝票番号はハイフンなし・半角数字で入力
- 2026年の告知では追跡情報の提供時期と番号の再利用制限が変更。具体的な修正期限は最新ヘルプで確認
追跡可能率を高い水準で安定させることは、出品停止を防ぐ「守り」であると同時に、購入者に安心して選ばれるショップになるための「攻め」の土台でもあります。
まずは今日の出荷から、正しい配送会社と伝票番号での出荷通知を徹底していきましょう。
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吉原 香奈
Amazon専任コンサルタント
大学卒業後、大手インターネット広告代理店に入社し、デジタル広告運用の最前線で実務経験を積み、データドリブンな戦略立案と分析スキルを習得。その後、しるし株式会社に入社し、EC事業パートナー本部にて化粧品・ヘアケア・食品・家電・医療用品など幅広いカテゴリのブランドのECモール運用を担当。2025年よりAmazonチームのマネージャーとして、戦略設計から施策の立案・実行までをリードし、ブランド価値の最大化にコミット。

監修者
吉原 香奈
Amazon専任コンサルタント
大学卒業後、大手インターネット広告代理店を経て、しるし株式会社のAmazonチームのマネージャーに就任









