Amazon海外販売(グローバルセリング)の始め方マニュアル|Amazon.comで売るための6ステップと費用・注意点


吉原 香奈
Amazon専任コンサルタント
大学卒業後、大手インターネット広告代理店に入社し、デジタル広告運用の最前線で実務経験を積み、データドリブンな戦略立案と分析スキルを習得。その後、しるし株式会社に入社し、EC事業パートナー本部にて化粧品・ヘアケア・食品・家電・医療用品など幅広いカテゴリのブランドのECモール運用を担当。2025年よりAmazonチームのマネージャーとして、戦略設計から施策の立案・実行までをリードし、ブランド価値の最大化にコミット。

監修者
吉原 香奈
Amazon専任コンサルタント
大学卒業後、大手インターネット広告代理店を経て、しるし株式会社のAmazonチームのマネージャーに就任
日本のAmazon出品者がAmazon.com(アメリカ)で販売を始めるための手順を、6つのステップでわかりやすく解説します。
FBAの使い方、月間登録料などの費用、アカウント統合のメリット、関税・売上税・ブランド登録といったつまずきやすいポイントまで、初めての海外販売に必要な知識をまとめました。
Amazonグローバルセリング(Amazon海外販売)とは
まずは、Amazonグローバルセリングがどんな仕組みなのか、基本からおさえておきましょう。
対応しているマーケットプレイスの広さ、日本でおなじみのFBAが海外でも使えること、そして名前が似ていて混同されがちな「FBA海外配送プログラム」との違いまで、この章で順に整理していきます。
販売先のアカウントと商品・配送の準備を整えて海外に出品する仕組み
Amazonグローバルセリング(Amazon Global Selling)は、出品したい国のセラーセントラルアカウントを作成し、その国のAmazonマーケットプレイスに商品を出品できるようにする仕組みです。
「セラーセントラル」はAmazon出品者向けの管理画面のこと。
商品登録、在庫管理、注文確認、売上の確認まで、出品に関わる作業のほとんどをここで行います。
日本のAmazon.co.jpで出品している方は普段から使っている画面なので、海外販売でも同じ感覚で操作できます。
「マーケットプレイス」は国ごとのAmazonストアを指します。
アメリカならAmazon.com、イギリスならAmazon.co.ukといった具合に、国ごとに独立したストアとして運営されています。
世界各国のマーケットプレイスに展開できる
Amazonは、北米・南米、ヨーロッパ、アジア太平洋、中東・アフリカなどにマーケットプレイスを展開しています。
販売可能な国や登録条件は、Amazonの最新の海外販売案内で確認しましょう。

| 地域 | 主な国(マーケットプレイス) |
|---|---|
| 北米・南米 | アメリカ、カナダ、メキシコ、ブラジル |
| ヨーロッパ | ドイツ、イギリス、フランス、イタリア、スペイン、オランダ、ベルギー、アイルランド、スウェーデン、ポーランド、トルコ |
| 中東・アフリカ | エジプト、サウジアラビア、アラブ首長国連邦 |
| アジア太平洋 | 日本、インド、シンガポール、オーストラリア など |
国ごとに言語、商習慣、法規制が異なるため、いきなり全マーケットプレイスへ展開するのは現実的ではありません。
市場規模が大きく、日本の出品者向けの情報やサポートも充実しているAmazon.com(アメリカ)から始めるのが王道です。
本記事でも、Amazon.comでの販売を例に解説していきます。
Amazon.comでも使えるFBA(フルフィルメント by Amazon)
海外販売で心強いのが、日本でもおなじみのFBAです。
FBA(フルフィルメント by Amazon)は、商品の保管から注文処理、配送、カスタマーサービスまでをAmazonが代行するサービス。
Amazon.comでも利用できます。
「FC(フルフィルメントセンター)」はAmazonの物流倉庫のことで、FBAを使う場合は商品をこのFCに納品しておきます。

| 担当 | 対応内容 |
|---|---|
| 出品者 | 商品登録、納品手続き、Amazon FC(海外)への発送 |
| Amazon | 受注処理、商品梱包、購入者への配送、カスタマーサービス |
FBAでは、納品後の商品の保管・梱包・配送や、対象注文のカスタマーサービスをAmazonに任せられます。
一方、商品登録、輸出入手続き、規制への対応、在庫補充などは出品者側で行う必要があります。
日本の「FBA海外配送プログラム」との違い
グローバルセリングとよく混同されるのが「FBA海外配送プログラム」です。名前は似ていますが、仕組みはまったく違います。

FBA海外配送プログラムは、日本のFCに納品した商品を、Amazon.co.jpを閲覧している海外の顧客へ販売する形態です。
つまり、販売の舞台はあくまで日本のAmazon。
アメリカの顧客が普段使っているAmazon.comで検索結果に表示させ、本格的に販売していきたいのであれば、グローバルセリングを選ぶことになります。
Amazon.comで販売する際にかかる費用
海外販売を検討するうえで、まず押さえておきたいのがコストです。主な費用は次の4つに分けられます。

| 費用項目 | 内容 | 発生条件 |
|---|---|---|
| 月額手数料(月間登録料) | 大口出品の月額料金。既存マーケットプレイスの出品用アカウントと紐づける(統合する)と、合計で39.99米ドル相当額が上限 | 大口出品のみ |
| 販売手数料 | 商品が売れるたびに発生。料率はカテゴリーによって異なる | 販売ごと |
| FBA手数料 | 配送代行手数料+保管手数料+納品先集約サービス など | FBA利用時のみ |
| その他の費用 | アメリカのFBA倉庫までの配送料、銀行口座の送金手数料、現地認証取得費用 など | 状況に応じて |
月間登録料(月額手数料)
大口出品プランでは、マーケットプレイスごとに月間登録料がかかります。
ただし、日本の出品用アカウントとアメリカの出品用アカウントを統合すると割引が適用されます。
請求額は「出品中の各国の月間登録料の合計」と「39.99米ドル相当額」のいずれか低い方です。
統合の有無による違いは、Step4で表にまとめています。
販売手数料
商品が売れるたびに発生する手数料です。
通常は商品代金や配送料などを含む合計販売価格にカテゴリー別の料率を掛けた額と、最低販売手数料のいずれか高い方が適用されます。
出品予定カテゴリーの最新の料金表で確認しておきましょう。
FBA手数料
FBAを利用する場合にだけ発生する費用です。主に次の3つで構成されます。
- 配送代行手数料:商品のピッキング・梱包・配送にかかる手数料。商品のサイズと重量で決まる
- 保管手数料:FCに商品を保管している期間やスペースに応じて発生する手数料
- 納品先集約サービス:納品先のFCを集約する際の手数料
なお、米国のFBA手数料は定期的に改定されます。
近年も手数料の引き上げや、燃料・物流関連のサーチャージ追加が実施されています。
価格設定や利益計算の前には、必ずセラーセントラルの最新の料金表で確認しておきましょう。
その他に見込んでおきたい費用
見落としがちなのが、Amazonの手数料以外のコストです。
- アメリカのFBA倉庫までの配送料:日本からアメリカのFCまで商品を運ぶ国際輸送費
- 関税・輸入時の諸費用:輸入時に発生する関税や通関手続きの費用
- 銀行口座の送金手数料:売上金を日本の口座へ移す際の手数料や為替コスト
- 現地認証の取得費用:商品によってはアメリカの規制に沿った認証や検査が必要
- 消費税の取扱い:輸出免税や仕入税額控除などは事業者の課税状況で異なるため、税理士などの専門家に確認する
販売開始までの全体像と準備スケジュール
個別のステップに入る前に、まずは全体像をつかんでおきましょう。
Amazon.comでの販売開始までに必要な作業は6つのステップに整理できます。
あわせて準備にかかる期間の目安も知っておくと、販売したい時期から逆算して計画を立てやすくなります。
Amazon.comで販売を始める6つのステップ
Amazon.comでの販売開始までは、大きく6つのステップに分かれます。

- 商品選定:出品する商品を決め、出品許可が必要かどうかを確認する
- 売上代金受取の準備:現地の口座を用意するか、ACCSを利用するかを決める
- 配送業者の選定:FBAを使うか、自社出荷にするかを決める
- 出品用アカウントの開設:Amazon.comのセラーセントラルアカウントを作る
- 商品登録:英語で商品ページを作成・登録する
- 配送設定:FBAの納品、または自社出荷の配送設定を行う
→ 販売開始
準備の途中で「Amazonブランド登録(Amazon Brand Registry)」を行うことも可能です。ブランド登録についてはFAQで詳しく解説します。
準備期間は2〜3ヶ月を目安に余裕を持つ
Amazonの公式案内では、海外販売開始までの準備期間の目安を平均2〜3ヶ月としています。
ただし、商品数や規制対応、書類審査、輸送方法によって前後します。
| フェーズ | 期間の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| Step1〜6の準備全体 | 平均2〜3ヶ月 | 商品数や社内体制によって前後する |
| 現地認証の取得(必要な場合) | 商品・手続きによって異なる | FDA関連など、規制対象の商品は特に要注意 |
| FBA納品(海外FCへの輸送〜納品完了) | 数週間 | 国際輸送・通関・FCでの受領処理を含む |
現地の規制対応が必要な商品では、準備がさらに長期化することがあります。
年末商戦など販売したい時期が決まっているなら、認証・検査機関や配送業者に所要期間を確認し、逆算して進めましょう。
Step1:出品する商品を選定する
最初のステップは、アメリカで販売する商品を決めること。
日本で売れている商品がそのままアメリカで売れるとは限りません。
サイズ規格、電圧、文化や嗜好の違いを踏まえて、現地の需要がある商品を選びましょう。
出品許可・申請が必要なカテゴリーと制限対象商品を確認する
カテゴリーや商品の性質によっては、出品前に許可や申請が必要です。Amazon.comのセラーセントラルのヘルプページで、次の4点を確認しておきましょう。
- 出品許可が必要なカテゴリーと商品:事前の申請・承認がないと出品できないカテゴリー
- 制限対象商品:法令やAmazonのポリシーで販売が制限・禁止されている商品
- 一般的な出品制限:すべての出品者に共通する出品ルール
- 禁止されている商品広告・宣伝文言:商品ページに記載できない表現(効能の誇大表示など)
日本では問題なく販売できる商品でも、アメリカでは規制の対象になるケースがあります。「出品してから気づく」ことのないよう、商品選定の段階でチェックしておくことが重要です。
Step2:売上代金の受取方法を準備する
Amazon.comでの売上は米ドルで発生します。この売上を受け取るため、次のどちらかの方法を選びます。
| 方法 | 概要 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 現地の売上代金受取用口座を用意する | 米ドルを受け取れる口座を用意し、Amazonに登録する | 米ドルのまま資金を持っておきたい、現地で支払いがある |
| Amazon海外口座送金サービス(ACCS)を利用する | 海外の売上金を換算し、居住国の銀行口座へ直接送金する | 手間をかけずに日本の口座で受け取りたい |
現地の売上代金受取用口座を用意する方法
アメリカの銀行口座など、米ドルを受け取れる口座を用意して登録する方法です。
米ドルのまま資金を置いておけるため、アメリカでの仕入れや広告費の支払いに充てたい場合に便利です。
海外受取口座を開設するサービスを提供しているプロバイダーで、新規口座開設の手続きができます。
Amazon海外口座送金サービス(ACCS)を利用する方法
ACCS(Amazon Currency Converter for Sellers)は、海外の売上金を換算し、居住地の銀行口座へ直接送金できるAmazonのオプションサービスです。
現地に口座を開設する手間がかからないため、初めて海外販売に取り組む方にとって手軽な選択肢と言えます。
ACCSでは通貨換算にサービス手数料がかかります。適用条件や手数料率、換算レートは、利用時の料金案内とセラーセントラルの明細で確認しましょう。

Step3:配送方法(FBAか自社出荷か)を選ぶ
次に、アメリカの購入者へ商品を届ける方法を決めます。選択肢はFBAと自社出荷の2つです。
| 比較項目 | FBA | 自社出荷 |
|---|---|---|
| 保管・ピッキング・梱包・発送 | Amazonが代行 | 出品者が自ら対応 |
| 現地言語でのカスタマーサービス | Amazonが代行 | 出品者が対応する必要あり |
| 出品者の主な作業 | 現地FCへの納品 | 受注ごとの発送、問い合わせ対応 |
| 注意点 | FBA対象外商品・要期限管理商品・夏季制限品がある | 国際配送のリードタイムとコストが大きい |
FBAを利用する場合のポイントと注意点
FBAなら、アメリカの現地FCへ納品するだけで、保管、ピッキング(注文された商品を棚から取り出す作業)、梱包、発送、現地言語でのカスタマーサービスまでをAmazonが代行します。
ここで大切なのは、グローバルセリングでFBAを利用する場合、商品を現地(アメリカ)のFCへ納品する必要があるという点です。
日本のFCに納品した在庫が、自動的にアメリカのFCへ移されることはありません。
また、次のような商品はFBAを利用できない、または条件付きになる場合があります。
- FBA対象外商品:アルコール飲料など
- 要期限管理商品:食品や化粧品など、使用期限・賞味期限の管理が必要な商品
- 夏季制限品:チョコレートなど、気温の高い時期に溶けやすい商品
自社出荷を選ぶ場合のポイント
自社出荷では、出品者が日本や現地の自社倉庫・委託倉庫から購入者へ発送します。
FBAへの事前納品は不要ですが、配送と現地言語でのカスタマーサービスを自社で手配する必要があります。
日本から直接発送する場合は、国際配送の日数や送料、通関条件を踏まえてお届け予定を設定しましょう。

Step4:Amazon.comの出品用アカウントを開設する
ここからは、実際にAmazon.comの出品用アカウントを開設する手順です。すでに日本の出品用アカウントを持っているかどうかで、入り口が変わります。
すでに日本の出品用アカウントを持っている場合
日本のセラーセントラルから、次の順に進みます。
- セラーセントラルにログインする
- メニューから海外販売の管理画面「グローバルセリング」を開く
- 販売先の国・地域を確認する
- 「Amazon.com(アメリカ/北米および南米)」の「今すぐ登録」をクリックする
- 画面の案内に沿って、必要情報を入力する
出品用アカウントを持っていない場合
Amazonの出品サービス紹介ページ「あなたの商品を世界のAmazonで」にアクセスし、「海外でも販売する」から「北米」を選択して登録を進めます。

アカウント開設に必要な書類・情報
アカウント開設時には、主に次の書類・情報が必要です。事前に手元へそろえておくと、登録がスムーズに進みます。
住所確認用の銀行・カード明細や事業情報など、追加書類を求められる場合もあります。実際の登録画面と最新の公式ガイドを確認してください。
| 必要なもの | 補足 |
|---|---|
| 行政機関発行の顔写真付き身分証明書 | パスポート、運転免許証など |
| ビジネス用Eメールアドレス、または既存のAmazonアカウント | 日常的に確認できるアドレスを推奨 |
| 電話番号 | 携帯電話番号を推奨(認証に使用) |
| 有効なクレジットカード | 手数料の引き落としなどに使用 |
| 銀行口座番号 | 売上代金の受取用(Step2で準備した口座) |
アカウント統合のメリットと月間登録料の比較
複数の国のアカウントは「統合」して管理できます。統合のメリットは大きく2つです。
- 海外の出品情報を一元化できる:日本とアメリカの情報を同じアカウント環境で管理でき、海外ビジネスの管理や展開がより簡単になる
- 大口出品の月間登録料の割引が適用される:複数国の月額料金がまとめて割り引かれる
統合しない場合と統合する場合の月間登録料を比べると、違いは明らかです。
| 項目 | 統合しない場合 | 統合する場合 |
|---|---|---|
| 日本(Amazon.co.jp) | 4,900円(税別) | 「出品中の各国の月間登録料の合計」または「月額39.99米ドル相当額」のいずれか低い方 |
| アメリカ(Amazon.com) | 39.99米ドル(税別) | (同上。合算して割引が適用される) |
| 請求のされ方 | それぞれ別々に請求 | 各国アカウントから分割して請求される場合あり |

月間登録料の割引条件や適用開始時期は、アカウントの登録・統合状況によって確認が必要です。
初回の請求を含め、登録画面と各国アカウントの明細で確認しましょう。
Step5:商品を登録する
アカウントを開設したら、いよいよ商品登録です。
商品登録前に確認したい3つのこと
登録作業の前に、次の3点を確認しておくと後の手戻りを防げます。
- ブランド登録:自社ブランド商品なら、Amazonブランド登録を済ませておくとページ作成やブランド保護で有利になる
- 製品コード免除申請:JANコード(アメリカではUPCコードが一般的)などの製品コードがない商品は、免除申請が必要
- カテゴリー出品申請:Step1で確認した「出品許可が必要なカテゴリー」に該当する場合は、申請を済ませておく
登録作業はセラーセントラル上で行います。
このとき、アメリカのアカウントにログインしていること(表示中のマーケットプレイスがAmazon.comになっていること)を必ず確認しましょう。
日本のマーケットプレイスのまま作業してしまうミスは、意外と多いものです。
また、商品タイトルや商品説明は現地の言語(英語)で表記する必要があります。
日本語のページをそのまま機械翻訳するのではなく、現地の購入者が検索しそうなキーワードや、伝わりやすい表現を意識して作成するのが理想です。
日本で登録済みの商品はまずASINを検索する
ASIN(Amazon Standard Identification Number)は、Amazonが商品ごとに割り当てる10文字の英数字の識別子です。
日本ですでに登録している商品は、次の手順で進めます。
- 日本で使っているASINを、Amazon.comのセラーセントラルで検索する
- ヒットした場合:Amazon.comに同じ商品ページが存在するので、そのページに出品情報を追加する
- ヒットしない場合:商品名や製品コードでも検索し、同一商品が存在しないことと登録要件を確認してから新規登録する

商品画像を日米で共通にするか、分けるか
同じ商品の画像を国ごとに変えたい場合は、別の商品コードで重複登録するのではなく、画像管理機能を使います。
| 画像の使い方 | 商品画像の扱い |
|---|---|
| 米国向け、または全ストア共通の画像 | 「Global」の画像としてアップロードする |
| 日本など、米国以外の国向けに画像を変える | 共通画像を登録したうえで、対象国向けの画像をアップロードする |
Amazonの案内では、米国向け画像は「Global」を使用し、米国専用の国別アップロードには対応していません。
日本向けには国別画像を設定できます。
画像を分けるためだけに同一商品のASINを新設したり、製品コード免除を利用したりしないようにしましょう。
Step6:配送設定を行い、販売を開始する
最後のステップは配送設定です。Step3で選んだ配送方法によって、作業内容が変わります。
FBAの場合:納品プランを作成して現地FCへ納品する
FBAを利用する場合は、セラーセントラルで「FBA納品プラン」を作成し、アメリカのAmazon倉庫(FC)へ商品を納品します。大まかな流れは次のとおりです。
- 発送する在庫を選択し、個別商品を梱包する
- 梱包内容・数量・配送方法を確認し、発送情報を確定する
- 輸送箱ラベルを印刷する(配送箱に貼付)
- 配送会社とパレット情報を確認する(パレット配送の場合)
- パレットラベルを印刷する(FBAパートナーキャリアによるパレット配送の場合)
- 追跡情報を入力する
海外FCへ輸送してから納品が完了するまでは、数週間かかるのが一般的です。在庫切れを起こさないよう、余裕を持って次回の納品を計画しておきましょう。
自社出荷の場合:配送パターンと配送料を設定する
自社出荷の場合は、セラーセントラルで「配送パターン」を作成し、配送地域ごとの配送料やお届け日数を設定します。
国際配送は配送料が高くなりやすいため、商品価格とのバランスを見ながら設定することが大切です。
設定が完了すれば、いよいよAmazon.comでの販売開始です。
Amazon海外販売でよくある質問(FAQ)
ここからは、初めて海外販売に取り組む出品者からよく寄せられる質問をまとめました。
英語力はどの程度必要ですか?
北米やヨーロッパのマーケットプレイスでは、セラーセントラルを日本語で操作でき、日本語でのサポートも受けられます(一部英語のみの画面もあります)。
ただし、新規に商品を登録する際は、商品名や商品説明を現地の言語へ翻訳する必要があります。
操作面のハードルは低い一方で、商品ページの英語表現は売上に直結する部分。
翻訳の品質にはこだわりたいところです。
アメリカの売上税はどのように扱われますか?
アメリカの売上税(Sales Tax)は、州や地方自治体、商品などによって取扱いが異なります。
マーケットプレイス・ファシリテーター法などの対象取引では、Amazonが売上税の計算・徴収・納付を行います。
ただし、出品者の登録・申告義務がすべてなくなるとは限りません。
事業の状況に応じた義務は、税務の専門家に確認しましょう。
法人税など、売上税以外の税務対応が必要になる場合もあります。
Amazonの案内は個別の税務助言ではないため、現地法人や拠点、在庫の保管場所などを踏まえて専門家に相談してください。
各種手数料や月間登録料はいつ・どのように請求されますか?
月間登録料は、大口出品アカウントにのみ適用されます。登録が完了した日に計上され、その後は30日ごとに課金される仕組みです。
各種手数料は原則として売上金から差し引かれ、不足分は登録したクレジットカードへ請求されます。
月間登録料の請求と売上金の振込は別の仕組みなので、実際の請求額・決済日・振込予定はペイメント画面で確認しましょう。
アカウントを統合している場合、月間登録料は各国のアカウントに配分され、現地通貨で請求されることがあります。
小口出品と大口出品の違いは何ですか?
米国の小口出品は月間登録料がない代わりに、販売した商品1点ごとに0.99米ドルがかかります。
大口出品は月額39.99米ドルで、広告など利用できる機能が広がります。
いずれも販売手数料などは別途かかるため、販売点数と必要な機能をもとに選びましょう。
関税や輸出入の手続きはAmazonが対応してくれますか?
いいえ、Amazonは関税対応を行いません。
FBA在庫に関わる関税・税金・配送料について、Amazonは責任を負いません。これらの多くは「登録輸入者」が負います。
登録輸入者(IOR:Importer of Record)は、輸入申告や関税の支払いなどについて責任を負う当事者です。
AmazonやFCを登録輸入者にすることはできません。
出品者自身が担うか、適格な代行事業者を手配するかを、通関業者などに確認しましょう。
日本のFCに納品すれば海外のFCへ移してもらえますか?
いいえ、移してもらうことはできません。 グローバルセリングでFBAを利用する場合は、現地のFCへ直接納品する必要があります。
日本のFCへの納品だけで海外に販売できるサービスとしては「FBA海外配送プログラム」がありますが、こちらはAmazon.co.jp上での出品です。
Amazon.co.jpを閲覧した海外の顧客向けの販売形態であり、Amazon.comで販売するグローバルセリングとは別物である点に注意しましょう。
食品のFDA規制や英語の成分表示ラベルはどうすればよいですか?
FDA規制の対象となる食品・化粧品などは、商品ごとの安全性や表示、施設登録などの要件を確認する必要があります。
すべての商品に同じ認証や事前承認が必要なわけではありません。
FDAの公式案内と専門家の助言に基づいて準備しましょう。
商品本体や容器・包装には、適用される法令に従った英語表示などが必要です。
商品ページにも成分やラベルが読み取れる画像を掲載し、カテゴリー別のAmazon画像要件を確認しましょう。
ページへの画像掲載だけで、実物の表示義務を満たせるわけではありません。
ブランド登録は日本の商標でもできますか?
Amazonは、アカウント作成後に商標を用いた「ブランド登録(Amazon Brand Registry)」を行うことを推奨しています。
ブランド登録とは、商標を持つブランドオーナーがAmazonにブランドを登録する仕組みです。登録すると、次のようなブランドオーナー専用ツールを使えるようになります。
- A+コンテンツ:商品説明欄に画像や比較表を使ったリッチなコンテンツを掲載できる機能
- ブランドストア:ブランド専用のストアページを作成できる機能
- ブランド広告:ブランドロゴや複数商品を訴求できる広告(スポンサーブランド広告など)
日本の特許庁が発行する対象商標でも、Amazonブランド登録の申請対象になります。
承認後はグローバルアカウントを利用できますが、機能ごとの条件や権利保護の範囲は別途確認が必要です。
| 目的 | 必要な商標 |
|---|---|
| 知的財産権の保護(模倣品・権利侵害への対応など) | 対象国で主張できる知的財産権と、Amazonの申告要件を確認する |
| A+コンテンツ、ブランドストア、ブランド広告などのツール利用 | ブランド登録に加え、各機能・マーケットプレイスの利用条件を確認する |
Amazonは、販売先の国の商標も追加することを推奨しています。
日本での登録だけで米国の商標権まで取得できるわけではないため、権利保護の方針は弁理士などの専門家に相談しましょう。
返品・返金はどのように処理されますか?
FBAを利用している場合、返品された商品は現地のFCに戻ったあとで検品されます。販売不可と判定された商品は、「返送」か「破棄」のどちらかを選びます。
注意したいのが返送の場合。
アメリカのFCから日本へ直接返送することはできず、いったん現地(アメリカ国内)の拠点を介して日本へ返送する必要があります。
返品在庫の扱いについては、事前に方針を決めておくと安心です。
本人確認書類に不備があった場合はどうなりますか?
書類に不備がある場合は、Amazonからの通知や登録画面で、修正箇所と再提出する書類を確認してください。
必要書類は状況によって異なります。
氏名・住所などの一致、有効期限、画像の鮮明さを確認してから再提出しましょう。
商品ページにカートボックスが表示されないのはなぜですか?
カートボックス(Buy Box)とは、商品ページの「カートに入れる」ボタンがある購入エリアのことです。
日本からAmazon.comの商品ページを確認すると、配送先が日本になっているため、カートボックスが表示されない場合があります。
その場合は、商品ページ左上の「Deliver to」にアメリカのZIP code(郵便番号)を入力すると、表示されることがあります。
契約内容や規約はどこで確認できますか?
契約に関する主な資料は、「Amazonサービスビジネスソリューション契約」と「出品規約(プログラムポリシー)」です。
いずれもセラーセントラルのヘルプページで確認できます。
出品前に一度目を通しておきましょう。
困ったときの対処法とサポート窓口
準備や運用の途中でわからないことが出てきたら、次の3つの方法で解決を図りましょう。
- ガイドブック内を検索する:Amazonが提供するガイドブック(PDF)を開き、「Ctrl+F」でキーワード検索する
- ヘルプページを検索する:Googleで「キーワード site:sellercentral.amazon.com」と入力すると、Amazon.comのセラーセントラルのヘルプページに絞って検索できる
- テクニカルサポートに相談する:出品用アカウント開設後に利用可能。日本語での問い合わせや電話相談にも対応している
テクニカルサポートへの問い合わせ手順は次のとおりです。
- セラーセントラル右上の「ヘルプ」をクリック
- 「サポートとリソースを利用する」を選択
- 「私の問題は掲載されていません」から問い合わせる

海外販売の立ち上げと運用には、Amazon運用代行・コンサルの活用がおすすめ
ここまで見てきたように、Amazon.comでの販売開始には、商品選定から出品許可の確認、売上金の受取準備、アカウント開設、英語での商品登録、現地FCへの納品まで、やるべきことが数多くあります。
しかも、海外販売ならではの論点も少なくありません。
- 関税や登録輸入者の手配など、輸出入に関わる実務
- FDA規制や英語の成分表示ラベルなど、商品ごとの規制対応
- 売上税や日本の消費税還付など、税務面の判断
- 現地の購入者に響く英語の商品ページや、ブランド登録を活かしたA+コンテンツの制作
- 販売開始後の広告運用や在庫管理、模倣品・相乗り出品への対策
これらをすべて社内だけで進めようとすると、準備に想定以上の時間がかかったり、本業のリソースを圧迫したりしがちです。
国内のAmazon運用ですら人手が足りないのに、海外まで手が回らない。
そんな悩みを抱える企業も多いのではないでしょうか。
そこで検討したいのが、Amazonに精通した運用代行・コンサルティング会社の活用です。
経験のある専門家に伴走してもらえば、つまずきやすいポイントを先回りして避けられ、立ち上げまでの期間短縮や、販売開始後の売上拡大にもつなげやすくなります。
支援会社を選ぶ際は、米国での販売支援実績、英語対応、商品規制や物流の支援範囲、費用を確認しましょう。
税務・通関などを専門家へ依頼する必要があるかも、事前に整理することが大切です。
各社の特徴や選び方は、以下の比較記事で確認できます。


6つのステップを着実に進めて、Amazon.comで世界の顧客に商品を届けよう
Amazonグローバルセリングは、海外のAmazonストアで販売するための仕組みです。
アカウントの開設だけでなく、出品許可、規制対応、商品登録、配送の準備が必要です。
Amazon.comでの販売は、次の6つのステップで進めます。
- 商品選定(出品許可・制限対象商品の確認)
- 売上代金受取の準備(現地口座またはACCS)
- 配送方法の選定(FBAまたは自社出荷)
- 出品用アカウントの開設(アカウント統合で月間登録料を割引)
- 商品登録(英語での表記、ASINの確認)
- 配送設定(FBA納品プランまたは配送パターンの作成)
Amazonが示す準備期間の目安は平均2〜3ヶ月ですが、規制対応や審査、輸送によって長くなる場合があります。
FBAや日本語対応の管理画面を活用しつつ、関税、登録輸入者、税務、商品規制など、出品者側で担う領域も整理しておきましょう。
大切なのは、できることとできないことを見極め、ひとつずつ確実に準備を進めること。自社だけで進めるのが難しい部分は、専門家の力を借りるのも有効な選択肢です。
自社だけでの対応が難しい場合は、海外販売の支援範囲を確認しながら、運用代行会社やコンサルティング会社を比較してみてください。
任せたい業務と社内に残す業務を明確にすることが、無理なく海外販売を続けるための第一歩です。

| 運営会社 | しるし株式会社 |
| サービス | 運用代行+コンサルティング |
| 料金タイプ | 月額売上に応じた完全成果報酬 ※ほかの料金体系も相談可能 |
| 対応ECモール | ・Amazon ・楽天市場 ・Yahoo!ショッピング ・Qoo10 |
| サポート内容 | ・SEO対策 ・広告運用 ・商品ページ改善 ・レビュー管理 ・転売対策 ・不正転売対策の検知システム(特許取得) ・分析ダッシュボードの提供(特許取得)など |
- 強み①インターネット広告・ブランド価値経営の専門家などのスペシャリストがバックアップ
- 日本初Amazonプラチナム・パートナーエージェンシーバッヂ取得
- インターネット広告・ブランド価値経営の専門家をはじめとしたスペシャリストがバックアップ
- Amazon ads認定パートナー・Amazon DSP/AMC運用代理店
- 強み②元Amazon社員や薬機法管理者などが在籍し、少数精鋭チームで売上・粗利アップをサポート
- 広告運用やクリエイティブ作成、転売対策など、各領域のプロフェッショナルがチーム体制で支援
- 美容商材のリーダーブランドをはじめとした、幅広いジャンル・カテゴリーの実績・ノウハウが豊富リスト
- 強み③特許取得!他社にはないシステムやダッシュボードを利用可能
- 自社開発の「転売検知システム」で転売の検知・即時対応
- 自社開発の「分析ダッシュボード」を活用した分析・改善
しるし株式会社は、ブランド戦略に基づいたEC運用・データ分析を強みとする運用代行会社です。
コンテンツをAmazonに最適化し、「ユーザーに十分な情報を提供すること」「売れる商品ページを作成すること」に重点を置くことで、顧客にブランドの付加価値を適切に届ける施策を得意としています。
Amazon運用における各業務を専任のスペシャリストが担当。特許取得の独自開発ツールを活用した運用効率や質の高いサービスを提供することで、ワンストップ型運用支援による飛躍的な売上・粗利UPを実現。加えて転売対策によるブランド体験の改善も強みです。
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インターネット広告のプロやブランド価値の専門家をはじめとした、各分野のスペシャリストが顧問・アドバイザーとして、しるしの成長を強力にバックアップ!
スペシャリストがもつインターネット広告、ブランド構築などのノウハウをしるしに還元し、お客さまのブランドのポテンシャルを高めたり、集客や広告などの課題を解決したりすることで、売上アップを実現します。
また、しるし株式会社は、Amazonとパートナーシップを締結し、認定パートナーとしてサービスを提供しております。現在、Amazon Adsの認定パートナー、Amazon DSPの公式取扱企業になっています。
Amazon Ads パートナーって?
Amazonから、Amazonの広告商品やサービスについての幅広い知識を認められた企業です。Amazonの技術文書や最新のリリース情報にアクセスできるため、業界の流行や仕様変更に乗り遅れることがありません。
Amazon Adsパートナーとは?|Amazon公式
しるしを支えるスペシャリストとAmazonとのパートナーシップをお客さまの課題解決に最大限に活用し、専門性の高いサポートで商品・ブランドがもつポテンシャルを引き出し、ショップの成長を実現いたします。
しるしの強み② EC運用をまるっとおまかせ!売上・粗利UPと工数削減の実績
EC・ネットショップの運営代行やコンサルティングでは、ひとりの担当者が運用する体制が多いですが、しるしでは、元Amazon社員や大手広告代理店、メーカー出身者などが在籍し、各領域のプロで結成されたグロースチームによるチーム体制で支援させていただきます。

広告運用、クリエイティブ作成、SEO対策、ページ改善、レビュー管理、転売対策など、Amazon運用に精通したプロが在籍し、お客さまの課題にあわせて精度の高い施策をチームで実施できるのが強みです。
チームサポートのもうひとつの特徴は、少数精鋭であること。各分野のプロフェッショナルがスキルを最大限に発揮し集中的にサポートするため、最短で売上・粗利アップを実現いたします。

これまでご支援させていただいた中で、ご支援開始から1年で売上2~50倍以上を実現しています。
美容商材をはじめとした幅広いジャンル・カテゴリーの実績がありますので、事例に興味がある際は気軽にお問い合わせください。
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しるしの強み③ 特許取得!他社にはないシステムやダッシュボードを利用可能
しるし株式会社と連携していただくと、特許を取得している「転売検知システム」と「分析ダッシュボード」が利用可能です。
「転売検知システム」で転売を即時対応!
毎日30分ごとにクライアントのASIN(商品)全てに対して転売がないか自動パトロールを行い、シフト体制によるモニタリングで即時対応できるのが特徴です。

100%の精度で転売対策・防止を行うことで、値崩れや低評価を防ぎ、ブランドの価値を最大限に引き出しています。実際に転売検知システムを使用した事例として、某人気ヘアケアブランドで、800件以上の転売を防止しました。

「分析ダッシュボード」で”これが見たかった”が見える!
同じく特許を取得した「分析ダッシュボード」を元にしたレポートで、Amazonのセラーセントラルでは見ることのできない指標まで分析可能です。
例えば、「流入経路分析ができない」「商品ごとの売上推移を見られない」「期間を指定したデータをエクスポートできない」といったセラーセントラルにありがちな課題を解消し、運用や目標管理を行います。
また、毎月のレポートはPL形式で行います。Amazon売上が上がっているかだけではなく、販促費や物流費の最適化も管理。売上・粗利率の拡大を目指します。

しるし株式会社では、Amazon運用を丸投げいただける「フル運用代行」以外にも、広告運用や転売対策など抱えている課題に特化したプランもご提案可能です。
無料で改善余地や売上のポテンシャルを診断する無料診断も実施しているため、集客や転売対策など、AmazonをはじめとしたEC運用でお悩みの方は、まずは気軽にご相談ください。
⇒まずは無料診断する

吉原 香奈
Amazon専任コンサルタント
大学卒業後、大手インターネット広告代理店に入社し、デジタル広告運用の最前線で実務経験を積み、データドリブンな戦略立案と分析スキルを習得。その後、しるし株式会社に入社し、EC事業パートナー本部にて化粧品・ヘアケア・食品・家電・医療用品など幅広いカテゴリのブランドのECモール運用を担当。2025年よりAmazonチームのマネージャーとして、戦略設計から施策の立案・実行までをリードし、ブランド価値の最大化にコミット。

監修者
吉原 香奈
Amazon専任コンサルタント
大学卒業後、大手インターネット広告代理店を経て、しるし株式会社のAmazonチームのマネージャーに就任









